にじゅうさん。虹と胡散臭い人と。 ページ24
「ぷんぷん丸はいつになったら私のものになってくれるんだろうね」
「えぇ…白布さん既にわりとAのものみたいな状態じゃね」
「どこが???」
「なんで鈍感じゃないくせにヘンに悲観思考なの」
つとむんにしては冷たい声でそう告げられたある日、私は決心した。
「……既成事実つくるか」
「なんっでだよ!!!?!?」
「ってなわけで協力してください川西先輩」
「ギブミー説明」
うっわぁ白目むくの上手……じゃなくて。
カンペカンペ……えーと、某月某日、つとむんに(無理矢理)協力してもらってやって来たのは男子寮。どうせ呼んでも来ないだろうから自分から行くことにしたんだ。うっわぁ寮母さんにバレたら死ぬ。
なんだっけ、あ?そうそう、白布と川西先輩はルームメイトらしいので、部屋のもう1人の主である川西先輩を追い出sンン、丸め込み押し進めようと考えた。命名して『既成事実を作ってしまえ!』作戦。ださい。
「そんだけ遊び歩いてるのに肝心の本命には手出ししてないのかお前……」
「相手はあの白布ですよ?頭の出来が違うんです頭脳戦や心理戦ではまず勝てない」
「はいはいチキったのね」
「そんなことより白布が来る前に去ってくれません?」
「ココ、オレノヘヤ、オゥケィ?」
「NO.」
「ノーじゃないんだよなぁ」
いつもの無表情ながら若干呆れの色も見える(気がする)からゴリ押しでいけるのではなかろうか、そう思いつとむんにアイコンタクトを試みるも奴はこちらを見なかった。おい共犯者(※不本意)。
「いや襲おうと思ったこともあるんですよ?でもなんか白布に会うと、こう、会えたっていう事実に対してハッピーを感じて難しいこと考えてたのが全部吹っ飛んじゃったというかなんというか」
「犬か???」
「何度やろうとしても大抵は自傷の説教にすり替わってますし」
「お、おう」
「そもそもあの頭の回転を無駄使いして手出しできる状況を尽く潰していくというか」
「そういえばこっちが襲う側」
「白布さんは据え膳食わなそうな顔してますもんね」
「なんかいい案とかあります?後生と思って手伝ってくださいよ」
私はこんなにもやる気で満ち溢れているというのに2人の空気がぬるい。こころなしかつとむんと川西先輩の表情が同じである気がしてならない。アカウニ先輩に絡まれた直後と同じ顔。要するに無表情。
まぁ自分の部屋でおせっせしたいから立ち去れとか言われたら嫌ですよね、わかる。
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黒瀬 - 読んでめちゃめちゃハマりました!更新楽しみにしています!頑張ってください!! (2020年4月8日 19時) (レス) id: c0f0417cc9 (このIDを非表示/違反報告)
noara(プロフ) - あっすこです…ろくろ首で待ってます!更新お疲れ様です! (2020年3月24日 22時) (レス) id: c5bfb6cb88 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - ヤバイ好きです!メンヘラはじめてでちょっとだけのぞく気でいたらどハマりました!!更新頑張ってください!!! (2020年3月19日 18時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
霧華 - メンヘラすきです…続き気長に待ってます(゚ー゚*) (2020年3月4日 11時) (レス) id: daf330d400 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - ちゅきです (2020年3月3日 9時) (レス) id: 7f42fd7b15 (このIDを非表示/違反報告)
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