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・
なんで俺は。
朝の騒動で
どっと疲れたのはあるが
なんであんなことを
言ってしまったのか。
あの後、遅れて戻ってきた
Aさん。
とても悲しい顔をしていた。
・
「いーずみ」
「なんですか」
「どうすんの。
Aちゃん」
「どうもこうも
ないですよ」
「またそんなこと…」
「放課後、なんとかします」
「なあ、泉」
・
いきなり真剣な顔で
話し始めるアキラ。
その後に出た言葉に
俺は…
・
「バカなことを」
「え、なんでだよ」
「違います」
「絶対そうじゃん」
「貴方って人は」
・
アキラが言ったセリフ。
それは
泉ってベタ惚れだよな
そんなわけないじゃないですか。
好きなの?とか聞くなら
わかりますよ。
なのに
ベタ惚れってなんですか。
・
「とにかく。
ベタ惚れじゃありません」
「じゃあ好きなんだ」
「アキラ!」
「へへ」
・
好き
そのワードをダイレクトに聞いた時
自分の行動や発言で
色々振り返ってみた。
たしかに、Aさんが
居なかったら俺は
寂しくなる。
ふと筆箱に目をやると
もらったシャーペンが見えた。
・
「…」
「どした?」
「いえ、なんでも」
・
これもらったとき
どれだけ嬉しく思ったか。
彼女には伝わりませんでしたけど。
というより正しくは
伝えられなかったんですよね。
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作者名:Chii | 作成日時:2017年10月10日 11時