八十六話 ページ6
焦凍side
『……軽蔑しただろ』
ぽつり、とそう掠れた声で云った
焦｢そんなこと……！｣
反論しようと声を上げようとした途端、
『私は人を
そう吐き捨てるように云った
焦｢違う、お前は殺してない｣
『何処が？私のせいで、一体何人の
人間が死んだと思ってる？』
自分を責めるように、淡々と告げる声は
刺々しかった
『直接、手を下していなくとも、
間接的に殺した、その事実は変わらない』
ポートマフィア時代の話だろう
Aは殺しをしなかった
義父であった森さん____後の
計らいだろう。Aの仕事は、
普段は
稀に裏切り者の居場所特定、連行をする
連行された裏切り者は、皆等しく、地下へ
連れていかれる。入る者は多く、
出る者は少ない場所のようだった
其処へ何十、何百人の人を連れていった
焦｢だが、あれは……｣
『でもあの時、私は人を手に掛けた』
『連行したのを殺してないと考えても……』
俺の言葉を遮るようにAは云った
『あれは、間違いなく私が殺した』
『焦凍みたいに、綺麗な手をしてない』
苦しげに吐き出すような声に、
俺は顔を歪めた
『人殺しなんだよ？わかる？』
『だから……』
焦｢A｣
俺は自嘲するAに耐えきれず、
言葉を遮った
焦｢それは、前世の話だ。今は関係ねェ｣
『事実は死んだって変わらない』
焦｢A。あの暴走はお前のせいじゃねェ｣
黒い霧がぐら、と揺れた気がした
『違う、私の……』
？｢彼の云う通り、Aのせいじゃないよ｣
Aが息を呑む音がした
『せ……先生……！？』
先？｢A、あれは君の異能が
｢先生｣と呼ばれた、年老いた声の持ち主は
俺と同じことを云った。彼も黒い霧の中に
いるのか、姿は見えない
『先生、しかし……』
先？｢A｣
反論しようと声を出したAに、
｢先生｣は嗜めるようにAの名前を
呼ぶと、Aはぴたりと口を噤んだ
｢先生｣という人はAより、
偉い人物なのだろうか
先？｢あの暴走は、君のせいじゃないんだよ｣
｢あれは、
『……………』
心当たりでもあるのか、無言を貫くA
先？｢A。君は幸せになっていいんだ｣
｢皆、お前を愛しているのだから｣
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ユウ - 面白いですね! 続き楽しみにしてます! (4月15日 0時) (
レス) @page11 id: 65d421c831 (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 2の方に書きましたが、此方にコメント書いておきますね！私の最推しは綾辻先生なんでお相手が綾辻先生だということがとても嬉しいです。作者様、更新頑張ってください……！ (4月11日 14時) (レス) id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
駄菓子だいすき - 神なんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！？！？最高ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！！！！！ (9月28日 22時) (レス) @page3 id: 189d30a5fb (このIDを非表示/違反報告)
星月アオイ - すきですううううううううううううううううううううううううう (9月22日 14時) (レス) @page2 id: bf6dfd2e0c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - いやぁぁぁぁすきぃぃぃぃ (9月18日 22時) (レス) @page1 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：松前菊 | 作成日時：2023年9月10日 11時
