八十四話 ページ4
焦凍side
Aについて、色々なことが分かった
誰にでも優しくて、でも少し不器用で、
子供が好きで、傷付きやすくて、
家族が大切で、たった一人に向ける
その一途さ、色んな人に愛される性格、
そして________儚い運命
今、見ているのは、AとAが
初めて兄と慕った太宰さんに、弟のように
可愛がっていた中島さんが、下手人を
追っている処だった
『待て！』
下手人は俊足の持ち主か、止まることを
知らない。下手人は宝石泥棒らしく、
既に三件起こっており、しかも三件目に
関しては殺人事件を起こした
太｢あ、A〜あんな処に美女が
((『はっ倒しますよ？？』ごめぇん｣
敦｢だっ、太宰さん、Aさん……
逃げられちゃいますよぉ……｣
『チッ、速く追いかけるよ！』
｢はい！/はぁ〜い｣と切れのある返事と
緩い返事が返ってきた
それと同時に三人の歩行速度が
グン、と上がった
太宰さんと肩を並べて走るA
口許を覆った
その後ろを追いかける中島さん
すると、Aの表情が突然、青ざめた
関わらず、分かる程だった
そして、『太宰さん！』と云うと同時に
隣を走っていた太宰さんの腕を引っ張り、
庇うように前に出た途端だった
大きな破裂音と共に血飛沫が舞った
体が宙に舞う。大きく目が見開かれる
姉が小さく悲鳴を上げた
兄やクソ親父が息を呑んだ
俺は固まった、動けなかった
｢A_______！｣
誰かの悲痛な叫び声が聞こえた
Aを妹のように深く
愛していた兄_______太宰さんの
声だった
『ぅ…………』
射撃された腹部を押さえ、座り込んで
其処から血がボタボタと溢れ落ちていた
だが、その瞳には未だ力強い光が
宿っていた
『っ……行けっ、逃がすな！！』
口許から血を流しながら、力強く
中島さんを睨み付け、鼓舞した
真っ直ぐした声と視線に、中島さんは
未だに逃げ続ける下手人を
追いかけて行った
見送ったAはふら、と体が傾いた
それをキャッチしたのは、
痛ましげな表情をした太宰さんだった
泣き出しそうな表情をしていた
弱々しい微笑みを浮かべるAを見て、
俺たちも泣きそうになった
姉さんに関しては、もう泣いていた
____________________________
遅くなりました……！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 186人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウ - 面白いですね! 続き楽しみにしてます! (4月15日 0時) (
レス) @page11 id: 65d421c831 (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 2の方に書きましたが、此方にコメント書いておきますね！私の最推しは綾辻先生なんでお相手が綾辻先生だということがとても嬉しいです。作者様、更新頑張ってください……！ (4月11日 14時) (レス) id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
駄菓子だいすき - 神なんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！？！？最高ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！！！！！ (9月28日 22時) (レス) @page3 id: 189d30a5fb (このIDを非表示/違反報告)
星月アオイ - すきですううううううううううううううううううううううううう (9月22日 14時) (レス) @page2 id: bf6dfd2e0c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - いやぁぁぁぁすきぃぃぃぃ (9月18日 22時) (レス) @page1 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：松前菊 | 作成日時：2023年9月10日 11時
