八十二話 ページ2
焦凍side
Aがぽそり、と呟いた途端、
水の滴る音がしたかと思ったら、
周りが真っ暗になった
焦｢！？｣
どうなってる！？急いで辺りを見渡すと
夏兄や冬美姉、クソ親父もいた
ひとつ、問題があるとすれば
Aがいない
焦｢A！？何処だ！！｣
『大丈夫だよ、焦凍』
突然、暗闇の中に響くAの声
『此処は、私の異能による場所』
『だから、敵襲とかじゃないから』
静かに淡々と喋るAの姿は、
見当たらない
『今から皆には、私の記憶を見て貰う』
記憶……？
『信じられないかもしれない』
『でも、嘘じゃない』
何処か寂しげな声が静かに響いた
焦｢信じる｣
冬｢信じるよ！｣
夏｢信じるに決まってるだろ？｣
暗闇の空気が、揺らめいた気がした
『……あぁ、ありがとう』
微かにAが笑った気がした
『じゃあ、行くぞ？』
『異能力_______記憶の盃』
｢
周りの暗闇がグルグルと物凄い
スピードで回転し始めた
そして、ぶわ、と消えたかと思えば
視界には強い光が差し込んだ
皆がその光に堪えきれず、目を閉じた
そして、再び目を開けると
其処には_______
ドタドタドタ、ズテッ
派手にすっ転んだ、髪の長い青年を
見ていた
｢｢｢｢？？？｣｣｣｣
家族の思考が一致した瞬間だった
そして、ガバッと顔を上げた青年の顔に
俺と(嬉しくないが)クソ親父が
気付いた
やや乱れた軍服だったが、気にせずに
ドタドタと走っていった先には
一つの扉。その扉をやや乱暴に
開け放った。その扉の先には、一人の
女性が白い布を抱えて、ベッドから
上半身を起こしていた
その女性に何処か見覚えがあった
？｢八雲さん｣
？｢……！！｣
感極まったのか、｢八雲｣と呼ばれた
青年は涙目だ
ふらふら、と近付いた八雲さん(？)は
白い布に包まれ、抱かれた赤ん坊を見た
そして、愛おしそうに撫でた
？｢名前は決まったの？｣
穏やかに微笑みながら聞く、女性は
こてん、と首を傾けた
八｢ん゛んん、決まったよ｣
やや悶えつつ、女性____妻だろう____に
答える八雲さん
八｢名前は_______Aだ｣
赤ん坊はAだった
それを聞いた女性は、くす、と笑った
？｢それ、八雲さんが
考えたんじゃないでしょ？｣
ギクッと八雲さんの肩が動く
八｢……バレた？｣
茶目っ気に言う云うその姿は
幼いA、そっくりだった
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ユウ - 面白いですね! 続き楽しみにしてます! (4月15日 0時) (
レス) @page11 id: 65d421c831 (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 2の方に書きましたが、此方にコメント書いておきますね！私の最推しは綾辻先生なんでお相手が綾辻先生だということがとても嬉しいです。作者様、更新頑張ってください……！ (4月11日 14時) (レス) id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
駄菓子だいすき - 神なんですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！？！？最高ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！！！！！ (9月28日 22時) (レス) @page3 id: 189d30a5fb (このIDを非表示/違反報告)
星月アオイ - すきですううううううううううううううううううううううううう (9月22日 14時) (レス) @page2 id: bf6dfd2e0c (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - いやぁぁぁぁすきぃぃぃぃ (9月18日 22時) (レス) @page1 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：松前菊 | 作成日時：2023年9月10日 11時
