鬼殺隊としての使命[鬼滅の刃] (ページ44)

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愧翠｢治療中でも鍛練ですか。熱心ですね｣

｢それはどうも。向こうに行ってくれ｣

なるべく関わらないよう、愧翠に再会した一週間前から頑張っている。

愧翠｢まあまあ...たまには二人きりで話しましょうよ。階級が上とはいえ、貴女は僕の後輩。先輩の云うことは聞くものですよ｣

｢...手を離せ｣

愧翠｢怖いですね。僕より荼津を選んで...傷つきましたよ｣

ただこいつは全てをわかっている。私があのときの女の子だってこと、何もかも覚えている。

愧翠｢どうすれば貴女が手に入るか、どうすれば君という存在が僕の一部になるのか...何度考えても答えは出てこない。君は何か知らないの？｣

｢愧翠さえいなくなれば、私が苦しむことなんてなかった。大人になってから初めて知ったよ。あの言葉が私を苦しませる理由...｣

愧翠｢...約束の時間は満月の日。君が良い選択をすることを祈りたい｣

子供の頃に恐怖を植え付けられた。あの男の思い通りに死にたくない。あの記憶に蓋を閉じたのに、何故また思い出させてくるのだろうか。

愧翠｢もう一つ君に植え付けておこうか。｣

善逸｢やめろ。Aに近づくな｣

愧翠｢...すまないね。少しいじめたかったんだ｣

人は洗脳しやすい。恐怖を与えて、一時的な安心を与えることで"従えば大丈夫"だと確信するようになる。自己否定が強い奴ほど洗脳しやすい

Aがその例だ。前一緒に遊んだとき、僕の部屋から出れないように工作した。あの言葉を何度も繰り返し、Aは僕に従うようになった

"結婚してって云ったとき、もう一つ云ったでしょ。僕以外を選んだら地獄の果てまで追いかけるよ"

純粋なその子はあっさり信じた。なのに僕以外を選んだ

愧翠｢ようやく再会できたんだ...今度こそ手にする...｣

冨岡｢やめろ。Aに手を出せば許さない｣

愧翠｢...水柱さんですか。僕とあの子は古き友人ですよ？｣

冨岡｢友人とは思えない｣

愧翠｢そうですか。それは結構...任務に行きます｣

冨岡｢...｣