春6 ページ10
そう言うと、広瀬はスポドリを一つとり、蓋をあけ、自分にかけた。
『!!?』
ビショビショになってしまった広瀬を見て、動揺が隠せない。
『一体何を……!』
Aがそう言った瞬間…
広瀬「キャー!!!」
と、甲高い声で叫んだ。
周りの他の部活には迷惑をかけず、尚且つ大外周を終えた頃のバレー部員には聞こえる声で。
なんとも器用な…と頭の中では冷静なものの、内心はすごく焦っている。
だいたい何が起こるかは予想がついた。
黒尾「何の騒ぎだ!!?」
夜久「……おいおい、ほんとに何があった?」
バレー部員がかけつけた現場には、おろおろしているAと、ビショビショにぬれて、地面に座りこんで泣いている広瀬だった。
誰が見ても一目瞭然だ。
広瀬「…A先輩がっ…私…ばっかり…チヤホヤされて…ムカつくんだよって……スポドリを…かけてきて………っ!」
泣きながら言う広瀬の顔は下を向いていたが、密かにニヤっと笑っていた。
黒尾「…おいおい…まじかよ…」
咄嗟のことで動揺していたAだか、すぐにわかった。
このままでは、自分が悪者になる方向へ一直線だと。
『ち、違います!!碧海ちゃんが勝手に…!』
Aも訴えてみたが、みんなの目は確実に自分のことを疑っていた。
もうだめかもしれない…
そう覚悟したAだったが、
海「………う〜ん、広瀬が言うならそうかもしれないけど、俺達の知る限りだと、東雲はそんなことをするような人ではないからなぁ…」
夜久「まぁな。それに俺達みんな実際に見ているわけでもないし、一方的に決めつけるのは良くないだろ。」
と、先輩たちが言ってくれた。
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みっちゃん - 完結した!大好きなお話が完結するのは寂しいですが今までお疲れ様でした! (2018年12月25日 16時) (レス) id: 6c130550c4 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 完結したぁあぁあ!待っていてよかったです笑笑。お疲れ様でした。 (2018年12月24日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
眠(プロフ) - すこ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 5b23de15b2 (このIDを非表示/違反報告)
たみ - 裏切りの小説で、一番面白いです!更新、頑張って下さい♪ (2018年11月17日 0時) (レス) id: 75ee66b86b (このIDを非表示/違反報告)
キョウヤ - 赤司、、、、!紳士!神か! (2018年11月3日 19時) (レス) id: 665ea8b906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫宛(しおん) | 作成日時:2018年2月15日 21時