助けて5 ページ40
何も言わないAを見兼ねて、
景虎「………ま、いいたくないなら今はいい。
ほら、練習に戻れ!で、お前は安全なところで座ってな」
と景虎は言った。
その言葉で部員は各々練習に戻っていった。
さつき「……大丈夫?」
さつきが心配そうに覗き込む。
隣のリコも心配そうに見ていた。
『…うん、大丈夫。』
そう言ってAは笑った。
作り笑顔だということはさつきにもリコにもわかった。
深く干渉してはいけないと察したのかそれ以上は何もいわなかった。
そして二人も各々の仕事へ戻った。
(……私は邪魔なんじゃないかな……)
Aはふと思った。
(ここにいたって迷惑かけるだけだし、
それに、抜け出してきたからあまり遅くなると大変かれない‥。
あぁ、でもあの子は仕事ができるんだった。
じゃあ私はいらないか……。
どこにも私の居場所なんかない……。
誰も必要としていない………。
それならいっそ…………)
『_____どこかで死んでしまいたい。』
何人かがAの方を向いた。
最後だけ声にだしてしまっていた。
無意識下に出た声に、何人かが反応した。
青峰「……なんつったんだ、今」
青峰は少し怒ったようにAに問いかけた。
肝心のA本人が事態を把握できていなかった。
聞こえたのは、青峰と実渕、葉山に火神だった。
『………なにが?』
青峰「とぼけんな。今死にたいって言ったじゃねーか。……言ってないとは言わせねぇぞ。」
実渕「……Aちゃん…。」
何かの気配を察知したのか、だんだんと注目する人数も増えてきた。
火神・葉山「……。」
『……せめて何かいってよ……』
苦笑いしながらAは何も言わない火神と葉山に言った。
雨音とボールの弾む音だけが体育館に響いていた。
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みっちゃん - 完結した!大好きなお話が完結するのは寂しいですが今までお疲れ様でした! (2018年12月25日 16時) (レス) id: 6c130550c4 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 完結したぁあぁあ!待っていてよかったです笑笑。お疲れ様でした。 (2018年12月24日 22時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
眠(プロフ) - すこ (2018年11月17日 21時) (レス) id: 5b23de15b2 (このIDを非表示/違反報告)
たみ - 裏切りの小説で、一番面白いです!更新、頑張って下さい♪ (2018年11月17日 0時) (レス) id: 75ee66b86b (このIDを非表示/違反報告)
キョウヤ - 赤司、、、、!紳士!神か! (2018年11月3日 19時) (レス) id: 665ea8b906 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫宛(しおん) | 作成日時:2018年2月15日 21時