寝癖直し7日目。 ページ7
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にしても、コイツの頭で黒板は見えない。
幾分と私よりもデカくて、それに加えてこの立った髪は更に私と黒板との視界を遮った。
邪魔だ、と普通に伝えるのはつまんないので、消しかすを丸めて黒尾の頭へと勢いよく投げつける。
すると勢いをなくして黒尾の頭にボスっと刺さり、髪の毛に絡まって落ちない。
「 えー、この時のこれは────… 」
『 ぷくく …… 』
授業中にも関わらず思わず吹き出しそうになり、口を覆って俯いた。
それにも気づかない黒尾の髪の毛はこのままでいいとも思ってしまう。
…… ギャグを狙う点では、だけど。
その瞬間、私の落ち着いていた心は急激なスピードで落ちていく感覚に陥った。
蘇る記憶。
黒尾の寝癖をボーっと見つめる。
その時、アイツの言葉が私の頭を過ぎった。
“ 俺にはお前だけだよ? ”
“ お前だけがこの寝癖も好きだって言ってくれたんだ ”
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ヒヨリ(プロフ) - クロしっかりしろ!髪下ろしたクロも好きなんだけどなぁ (2017年10月17日 13時) (レス) id: 14a2b7e4da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らいえる 。 x他1人 | 作成日時:2017年8月26日 12時