女装男子ですけど。2 (ページ34)

今日:4 hit、昨日:11 hit、合計:37,817 hit

服の話。ページ34

・

『坊ちゃん、今回もワンピースでよろしかったですか？』

「うん、天才だね柳さん。」

『恐縮です。』

今回の俺のスタイルはいつもの肩幅誤魔化す用にVネックのニットワンピース。

なんだけど……

「柳さん、スリット入りすぎじゃね？」

『坊ちゃん、胸ない分脚出していきましょ脚』

「何の需要があってだよ……」

ガッツリ脚出ちゃってる。腿まで見えるぞこれ…寒いだろうけど…まぁ別にそんなに外うろつかないし…

「アウターは？」
『トレンチコートをご用意しております。』

「カードで。」
『かしこまりました。ありがとうございます。』
「大我の分も…って、」
『はい、ご一緒に頂いておりますよ。』

言うまでもないってか。
決まれば早い。とっとと着替えて、併設のサロンで髪を整えてもらう。

『エクステは…』

「今回はいい。軽く巻いて欲しい。」

『かしこまりました。』

伸ばし気味の地毛を外巻きにしてもらう。
如何せんそろそろ肩越しそうだから切ろうか迷うけど…結べなくなるのも不便だしな…と思ってもう１ヶ月になる気がする。まぁ、おいおい考えれば……

京「そう！俺これにする！！」

鏡の中の自分とにらめっこしてたら嬉々として試着室から大我。

もうアウターまで羽織ってるし…てか、トレンチお揃いコーデされたのね、俺ら。

キャメルのトレンチコートの下は白のネックセーターに下は黒スキニー。スキニーは大我のゴリ押しだな？さては。
厚底のショートブーツが似合うこと似合うこと。

京「どう？」

「ん、似合ってんじゃん。」

手馴れたように横に座って、軽く髪をセットしてもらう大我。

軽く俺のメイクが終われば準備完了だ。

「今年もお世話になりました。父さんにもよろしく伝えて。」

『お気をつけて。』

京「柳さんまた来年！」

頭を下げつつ、車へ。

乗り込んでバックミラーでちょっと髪を直す。
どーして前髪って年中無休で反抗期たたき売りしてるんだ？？？

京「気づいたけど、奏俺の誕生日にかこつけて服毎年ちゃっかり買ってるよね。」

痛いところをついてくるいいだろ俺の金だぞ
「年末忙しくなるだろ合理的って言え合理的って」

京「まぁそういう事にしといてやろう…次はどこ？」

「んー？いいとこ。」

そう言いながらアクセルを踏み込んだ。

・