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「思い出しました、私用事があったんでした。」
安室「なら、僕が送りますよ。」
「あら、それはありがたいです。じゃあ、また会いましょうね皆さん!」
元太「おう!!またなー!」
歩美「またねー!!」
そう言って、私は彼の車の助手席に座った。
その際、彼は助手席の扉を開けて、私が座るまで待っていてくれていた。
車は発進し、私は疑問をぶつけた
「とても紳士的のようですが、なぜ私を?」
安室「いえ、機会が欲しくて」
「それなら、ポアロでも話せるものは話せるのでは?」
安室「いえ、2人きりの時間が、ですよ」
「…あなたのような人も、ナンパをするんですね?」
安室「意外でしたか?ですが、これは貴方にだけですよ」
きっと、こういうギャップとやらに女性は惚れるのだろう
私は、というとどうもときめかない、彼が悪いわけじゃない。
実感が湧いていないだけなのだ。
それに、私なんかを本気にする必要、無いだろうし
安室「貴方に一目惚れをしたんですよ。ですが、付き合おうだなんて言いません。……貴方の口から聞くまでは。」
「……それは、私を本気で堕とす、と?」
安室「ええ、それで、次の信号は真っ直ぐ進んでも?」
「ええ、そのまま2kmまっすぐです。そこに公園がありますから、そこで降ろして下さいますか?」
安室「わかりました。」
─
これは、甘い、甘い宅配。
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作者名:あざみ | 作成日時:2023年3月20日 15時