138話 ページ4
風)おい。
Aちゃんが最後の一言を言ったところで
風磨が声をかけて来た。
Aちゃんは風磨の方を振り返って、
びっくりした顔をする。
風)なに驚いてんの？聞いちゃマズイことでも話してたの？
貴)別に…… ってか、なんでいんの？
風)お前のケータイ繋がんないから、心配して来たんだよ。
ってか、今のなに？
貴)今のって？どこから見てたの？
風)お前が中島に抱きついたところからだよ！！！！
健)風磨落ち着けって。
貴)そこから見てたならわかるでしょ？
どうせ、話も聞こえてたんでしょ。
風)…！ お前、最低だな。
貴)なにが？私、風磨のこと「恋愛対象」として、
好きなんて言った？
風)…そういうこと言うんだ。
お前ら、落ち着けよ。
と気休めの言葉をなんとかかける。
風)悪いけど、ちょっと黙ってて？
貴)風磨が黙ればいいじゃん。
風)は？
貴)もう、チャンスはくれないの？
Aちゃんは俺の方を向いて言う。
その質問は俺のセリフだよ。
健)うん。
俺は、Aちゃんが欲しいだろう答えをなんとか声を絞り出して言った。
貴)何があっても、気持ちは変わらない。
！！
彼女の言葉はもはや疑問形じゃない。
もう戻らないって、決心は揺るがないって
俺に伝えている。
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作者名：テイル | 作成日時：2018年5月31日 16時
