愛してごめん。【岩本照】

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(照’s side)

いいよと返事をしてくれたものの、
Aは身を隠すように俺の後ろに隠れながら、
お店に入ってきた。





照「何やってんの？笑」


貴方「いや、なんかこういう系統の洋服屋さん初めてで緊張する笑」





そう若干縮こまっていうAが面白くてつい笑ってしまえば、
バカにしてる！と頬を膨らましてきた。

そのくせ、おもちゃをもらった子供みたいに好奇心いっぱいで俺と一緒に店内を回っていて、
素直でかわいいな。と思った。





照「なあ、これどう思う？」





そう尋ねても返事がなくて、
あれ？と思って振り返ってもAの姿はない。





照「あれ、A？」





そう呼び押して見たときに、通路を挟んだラックから
Aがピョコっと顔を出した。





貴方「呼んだ？」


照「あ、うん。」


貴方「ねえ、見てこれ！」





駆け寄ってきたAの手元にはAには不釣り合いな大きいTシャツ。





貴方「照くんに似合いそうだなって思って！」


照「確かに好きかも。」


貴方「やっぱり？」





そう得意げに言って笑うA。

俺のところまでくると、
ちょっとだけ背伸びをして、
俺の体にTシャツを合わせてくる。

なんか、デートみたいだな。





照「まあ、買わないけど。」


貴方「えー笑」


照「なんでだよ笑」


貴方「せっかく見つけてきたのに。
あ、そういえば、私のこと呼んだ？」


照「うん。これ、買おうかなって。」





そう聞けばいいじゃん！かっこいいよと全肯定してくれるA。

赤とかさし色使った小物も合わせたら、
もっと照くんぽいかもなんて言ってくれるから
適当に俺に合わせているわけじゃないと
わかって余計に嬉しくなった。

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