愛してごめん。【岩本照】

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貴方「はい！」


照「何これ笑」


貴方「え？タピオカのお金だよ。
ぴったりあるはずだから。」


照「いいよ。」


貴方「ダメダメ！」





焦って照くんの手を無理やり掴んで渡そうとすれば
クククっと笑い声が聞こえる。

どうしたこの人？と言わんばかりのぽかんとした顔で見ていると
照くんがふーっと深呼吸して話し出す。





照「ごめんごめん。」


貴方「急すぎて怖かったよ笑」


照「お礼言われるために奢るつもりだったわけじゃもちろんないけど、正直さ、俺が払ったときに何も言わないから、ああ、こういう子なんだって変にがっかりしちゃって。」


貴方「ああ、ありがとうって言わなかったもんね。ごめん。」


照「いや、いいんだよ。
だって奢られるつもりなかったんでしょ？」


貴方「うん。
いつも友達と一緒に行った時はさ、一人一人払ったら時間かかっちゃうから、翔太が払ってくれるの。男の人が払ってる気持ちになれるからいいとかフォローされてたし、それに慣れちゃってて…ごめんね。」


照「いいって笑
むしろ決めつけて悪かったな、でもそんな子じゃないよなって笑えてきちゃったから。」





私をちゃんと見てくれることにものすごい嬉しさを感じながら
ありがとうと短く返した。

多分顔はにやけていると思うけど。





照「何その顔、笑」


貴方「かっこいいからって、人の顔にいちゃもんつけないでくださーい。笑」


照「だから、別にそんな風に思ってねえって。」





そう言われて反論しようと思ったらいいタイミングでタピオカが出来上がったみたいだ。

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