愛してごめん。【岩本照】

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翔太「おう。」


女性「もう一軒くらいいけないの？
時間まだ早いよ？」


翔太「いや、今日はもう帰るよ。」





７月あたりにまたフェス参加するから
見にきてね〜と言われている間こんな会話が聞こえてくる。

タイミングよく涼太が私たちのところにやってきた。

私が、なにこの女の子？と言いたげな目で
涼太を見ると
苦笑いで返す涼太。

男って…





女性「翔太くんどっち方面？」


翔太「あー俺あっちの方」


女性「え、私と一緒だ！
じゃあ、私も酔ってきちゃったし帰ろうかな。」





お酒に酔っているようには見えないが、
多分男の子からは酔っているように見えるようなそんな子。

そんな女の子からの軽めなアプローチに、
いつものように苦笑いしながら軽めに流す翔太。





翔太「いや、悪いけど、
俺こいつ送っていくからさ。」





そう言って座っている私のかたをぽんぽんと叩く。

ギロリと睨まれる私。

あーあ、翔太、わざわざその子の嫉妬心かきたててくれてどうも。





涼太「Aも帰るんだよね。」





少し凍った空気を察してか涼太が声をかけてくれた。





貴方「うん。
荷物取ってくるからちょっと待っててね。」




すぐにもともと座っていたところに戻って
荷物を取る。

一応忘れ物がないか中を見ながら
涼太たちのところに戻る。





涼太「急がなくていいよ。
忘れものしたらあれだし。」


貴方「大丈夫だよ。
それに早く帰りたいでしょ？」


涼太「俺は別に大丈夫だよ笑」


貴方「あ、そうなの？
あ、翔太は明日デートだから早く帰りたいのか。」





そういえば
さっきまで翔太にベタベタしていた女の子の動きが止まる。

翔太彼女いるって言ってなかったわけ？





翔太「別にそういうわけじゃないって」


貴方「え、翔太朝弱いから
早めに寝たいのかと思った笑」





そう追い討ちをかければ
目の端にもう違う男の子に慰められている
先ほどの女の子が見えた。

どうやら私を彼女と勘違いしてくれたみたいだ。

まあ諦めてくれたならいいや。





佐久間「みんな今日はほんとありがとうね」


貴方「全然！
こっちこそたくさんありがとうね！」


涼太「楽しかったよ」


翔太「また俺らでも飲もうな〜」


貴方「また夏のフェス楽しみしてます。
M大のダンスも！」





そういえば、
岩本さんはぺこりと頭を下げただけだった。

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