愛してごめん。【岩本照】

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ふー「A、学食行くけど、どうする？」


貴方「あ、私は持ってきてるけどついて行く〜」


ふー「おけ〜」





あの金曜日から三人でいることは少なくなった。

具体的には、二人以外の人と一緒にいるようにしている。

と言っても2人じゃないなら、
1番の女友達のふーちゃんしかいないけど。






ふー「あれ、渡辺くんじゃん」


貴方「翔太の声ってうるさいよねw」





ふーちゃんの視線の先には
涼太とさっくんと一緒にいる翔太の姿。


人混みであんまりよく見えないけど、
笑い声だけで翔太だとわかる。





ふー「最近一緒にいないけど、喧嘩でもした？」


貴方「ううんw 翔太に彼女できたからほったらかしてる」


ふー「え！？
二人とも付き合ってないって本当だったの？
てっきり照れ隠しかとおもってた。」





こんな風に翔太と私が付き合っていると勘違いする人は少ない。


今までは気にしてなかったけど、
涼太にも思い人がいることはあの夜に聞いたから、
私が涼太と付き合っているとか、
翔太のことが好きだとか、
他の子にこれ以上事実と違う印象を与えたくなかった。





貴方「私たち、恋愛感情は１ミリもないって１００万回言ったじゃん〜」


女友達「Aっていい男からは好かれないんだねw」


貴方「うるさっ
翔太みたいなこと言わないでよw」





最近翔太と話してないからか、
言われることすべてが翔太に言われてるような気がする。


学食で見かける翔太の顔は
男前なままなのに、前より柔らかくて、
なーちゃんと楽しくやってるんだなと分かってホッとした。






すると、ピロンと翔太からLINEが来た。

タイミング良すぎない？





翔太(ゴールデンウィークの最初の土曜、空いてる？)


貴方(空いてるよ。どうしたの？)


翔太(佐久間がダンスの大会あるらしいんだけどいかない？)


貴方(行く！！！)


翔太(おけ)


貴方(翔太。)


翔太(何？)


貴方(声うるさい)


翔太(は？お前どこいんの？)


貴方(食堂)


翔太(来て。)





貴方「ごめん。ちょっと翔太のとこ行ってくるね。」


ふー「オッケー先に講義室行ってるわ。」


貴方「後でね。」

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