愛してごめん。【岩本照】

１１ ページ11

(貴方’s side)





貴方「あ、そろそろ帰ろうかな。」





そう言いながら荷物を確認し始めると、
ばっと腕時計を確認する翔太。





翔太「は？まだ早いだろ。」


涼太「気分悪くなっちゃったの？」





短針がさすのは12より少し手前。

二人とも目を点にしてこっちを見ている。





貴方「いや、終電無くなっちゃうし。」





そういえば、は？と言う効果音がつきそうな顔で
翔太がこっちを見る。





翔太「いつも通り俺のうちにくるんだから大丈夫だろ。」


貴方「いや、もう翔太のうちには泊まらないよ。」


翔太「は？」





あ、効果音自分で言ったw

でも、これは翔太となーちゃんが付き合ったって聞いた時に
決めたことだ。

鈍感な翔太だからこそ私が気にかけないといけないこと。





貴方「あのね、普通彼女がいる人は簡単に女の子を部屋に入れないの。
あんたが女として認識してるか関係なく生物学上女の子ならってことね。」


翔太「いや、なーはAと俺が親友なの知ってるし
気にしないよ。」





鈍感って言うよりも、
翔太は自分がこうするって思ったことはなかなか曲げないから、
私が無理やり曲げるしかないのだ。





貴方「バーカ、気にするに決まってるでしょ？
気にしないよって言ったとしても強がりなんだから！」





さっきの翔太の真似をして
デコピンしてやる。

…無意味に触るのも、もうやめないとな。





翔太「でもまあ、今日は涼太もいるわけだし、大丈夫だって。」





そういって涼太を見る翔太。

涼太はどっちつかずな顔で見ている。





貴方「不安要素は少なければ少ないほどいいでしょ？
せっかく付き合ったんだからさ。」


涼太「Aの言うことは一理あるけど、
心配のしすぎじゃないかな？」





納得していない顔の翔太の隣で涼太がそう言う。

翔太が言うように俺もいるし、
三人で１チームなんだしさ。
と付け足した。

１２→←１０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す