目が覚めたらそこはクラリネスでした。３

107話 貴方side ページ9

夜会が開かれる今日は、
朝から準備で大忙しだった。

私とオビは午前中に念のためにとラジが用意してくれた警備の配置などについての話し合いと確認作業を急ピッチで終えると、
お昼ご飯を軽く済ませて、
身支度にとりかかった。

のはいいけどもちろん自分1人でできるわけなんてない。

コルセットみたいなのつけないといけないし、
髪だって綺麗に結って、
高校時代あまりしなかったお化粧だってしないといけない。

案の定私はメイド達の手中に落ちた。

きゃっきゃ言いながら、
ラジ王子とのご関係はー？
なんて聞いてくるけど、
これ、ラジ王子に聞かれたら怒られるよ…

さすが手際はいいけどさ。

リカちゃん人形のようにあれこれ
ドレスを着替えさせられ
ようやく数十着目にして決まったのは
水色のマーメードラインのドレス。









貴方)何かあった時に動きにくいから嫌だって断ったんだけど、これがいいって押しの強いメイドさんがいてね…
で、結局これを着たんだけど…
どうかな？





白雪)すっごく可愛いよ！
メイドさんたちすごいよね！
私、髪がこの色だから服とか選びにくいんだけど、こんな素敵なドレス持って来てくれてね！！
なんかすごく私なんかがって感じだけど汗





貴方)そんなことない！
白雪にすごく似合ってる！
ゼンに見せられないのが残念だねぇ笑笑





白雪)もう！オビと同じこと言わないでよ！






オビ)だって、主、お嬢さんのことなかなか褒めないだってよ？






貴方)え！うそでしょ、白雪？





白雪)あ、いや、その…まあ…苦笑





オビ)ちゃんと言わなきゃ伝わらないってのにねぇ？





白雪)多分それ、オビには言われたくないと思う。






オビ)…






貴方)ん？オビどうした？
っていうか、そろそろ大広間に向かわないと…









そう言った時コンコンとトビラを開く音がした。

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