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128話 ページ30

シェナザード城へと向かう道にいるけども、
まだオビとは一言も、話していない。


今回はミツヒデの後ろに乗せてもらおうと
声かけようとすると、

「お嬢さんはミツヒデの旦那に乗せてもらいな。」

とオビが横入りしてきたせいで、
乗せてもらうことは叶わず結局オビの後ろにいる。



あんなこと言ったのに、
私が他の男の人の後ろに乗るのは嫌なんだ。
と、ちょっとくすぐったい気持ちになる。

相手はミツヒデなのにね。

なんだ、こんな見え透いたことしちゃうんだ。



そう思ったら、
私の前にある華奢に見えて
硬く広い背中に抱きつきたくなったけど、
そのあと自分がどうしたらいいかわからなくて、
伸ばした手を引っ込めた。


自分の行きたい道もしたいことも分かってるのに
動き方がわからない。はがゆい。









そんなことを考えていたら、
知らぬ間に城門はすぐそこで、
なぜかわからないけど懐かしい感じがして、
オビのことでもやもやしていた気持ちが軽くなる。





城の中に続くメインの扉を開き、
そこから上に伸びる大きな階段がゆっくりと姿を表す。


階段を登りきった上には、
ロナとロジナがいて、
しばらくするとひどく慌てた様子でラジが走ってきた。









ラジ)白雪どの!!!









私たちが城に入ってきた様子を見て、
脱力したようにフーッと息を吐いて、
凛々しい笑みをこちらに向けた。


あーあ。かっこよくなちゃって。



かと思えばラジ王子は私の方を見て、
ピタッと止まる。

すると、ゆっくりと階段を降りて近づいてきた。









ゼン)ラジどの…?






ラジ)Aどのっ





貴方)…えっ?









ゼンが心配そうな表情でラジを見つめる中、
ラジはさっきの凛々しい顔とは一変、
ちょっと泣きそうな顔で私を抱きしめた。









貴方)ラジ王子?






ラジ)よかった無事で。









そう言ったラジの声がすごく優しくて
思わず抱きしめ返す。
なんか安心する。

ラジは抱きしめていた手を緩めると、
代わりにその綺麗な手を頬に添えた。


他の人みたいに怒るかな。
女らしくしろっていうかな。









ラジ)頑張ったのだな。





貴方)はい。
ラジ王子の…親友ですから!









そう言って微笑み合う私たちを、
「A、俺よりラジになついてないか?」
って拗ねながらゼンたちが見ていた。

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テイル(プロフ) - ティアリールさん» ありがとうございます!やっと、ひと段落しました。これも、ティアリールさんのコメントのおかげです。パワーをありがとうございました:) (2020年5月28日 0時) (レス) id: 890764c063 (このIDを非表示/違反報告)
ティアリール(プロフ) - テイルさん» 返信ありがとうございます!早速読みました!あっ、ルチェスト・クレアールです。名前変えてティアリールになりました。124話で伏線(?)回収されててゾクキュンしました!続き楽しみにしてますが、どうか無理をなさらずに。お互い頑張りましょう! (2020年4月22日 23時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)
テイル(プロフ) - ルチェスト・クレアールさん» 素敵すぎるメッセージをありがとうございます。忙しくて私も手をつけれずにいましたが、このコメントを見て再始動することにしました。刺激をくださってありがとうございます。お互い頑張りましょうね!今度作品を見にお邪魔させてもらいます!! (2020年4月22日 23時) (レス) id: 890764c063 (このIDを非表示/違反報告)
ルチェスト・クレアール(プロフ) - あなたのおかげで創ることが出来ました。これからも創り続けていきますので、どうかあなたも頑張って下さい (2019年7月10日 22時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)
ルチェスト・クレアール(プロフ) - あなたのおかげで私もオビの夢小説を創りたいと思えました。忙しくて出来ないのを理由に逃げてましたが、この小説を読んで、やっぱりオビが好きだ。自分の世界観をいれつつ夢小説を創りたい。と思えるようになりました。ありがとうございます。これからも応援しています (2019年7月10日 22時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テイル | 作成日時:2018年7月6日 11時

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