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123話 オビside ページ25

123話 オビside

海の鉤爪を倒したのはいいけど、
まだ、お嬢さんにも、A嬢に会わす顔なんてない。





その上、
助けに来たとか、俺の相棒に手を出すなとか、
格好つけたこと言っておいて、
結局A嬢に背中を守ってもらうようじゃ、
なんて言って謝ればいいんだ。









オビ)こんな俺を守ってくれるなんて、
人が良すぎるんだよ。A嬢は。





ーーー白雪)オビー!!!?ーーー









お嬢さんにも、A嬢にも、主にも合わす顔がなくて、
木の上で拳を握りしめていると、
近くからお嬢さんが俺を呼ぶ声が聞こえた。



大方、主から俺のいる場所を聞いて来たんだろう。
ザッとお嬢さんのそばに飛び降りる。
A嬢は…いないか。




お嬢さんのいう一言一言が
今の俺には重すぎて、
A嬢の声で再生されているようにさえ感じてしまって
思わず口を塞いだ。


自分でも笑っちまうくらいに弱々しい声で話した俺は
自分のしていることに気がついて
とっさに離した。


ほらこんなに、お嬢さんに触れていたのに、
俺の手は震えていないし、熱くない。

ふと、お嬢さんの少し赤くなった頬を見て
A嬢の頬に切り傷があったのを思い出して
眉間にシワがよる。









白雪)だからね、今度タンバルンに来る時の同行も
オビにお願いするね!
…Aも一緒だよ。






オビ)…っっ






白雪)Aね、船の中ではずっと強気で
オビがゼンが来てくれるって誰よりも信じてたんだよ。
私にも、絶対大丈夫って笑って言って。
ただ、私にきづかれ無いように一回だけね…






オビ)?





白雪)オビの名前呼んでたよ。
耳飾りを触ってたよ。
オビが迎えに来てくれた時、
A嬉しそうだったよ。





オビ)…そうかい…






白雪)だから、あんまり、
心配しなくてもいいんじゃ無いかな。






オビ)ったく、そういう
世話焼きで優しいとこ、
二人とも本当に似てるねえ












そういうとお嬢さんは
クスッと笑っていた。



しばらくして宴会に戻ると、
もうすでに半分以上にお酒が回っていて、
楽しそうだった。

その中には、ニコニコと半分本当半分嘘の
笑顔でいるA嬢がいて、
俺の知らない男や大将たちと話していた。

いつもなら、衝動に任せて邪魔しにいくところを、
今の俺にはそんな権利ないなって思って、
少し離れた席に座った。

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テイル(プロフ) - ティアリールさん» ありがとうございます!やっと、ひと段落しました。これも、ティアリールさんのコメントのおかげです。パワーをありがとうございました:) (2020年5月28日 0時) (レス) id: 890764c063 (このIDを非表示/違反報告)
ティアリール(プロフ) - テイルさん» 返信ありがとうございます!早速読みました!あっ、ルチェスト・クレアールです。名前変えてティアリールになりました。124話で伏線(?)回収されててゾクキュンしました!続き楽しみにしてますが、どうか無理をなさらずに。お互い頑張りましょう! (2020年4月22日 23時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)
テイル(プロフ) - ルチェスト・クレアールさん» 素敵すぎるメッセージをありがとうございます。忙しくて私も手をつけれずにいましたが、このコメントを見て再始動することにしました。刺激をくださってありがとうございます。お互い頑張りましょうね!今度作品を見にお邪魔させてもらいます!! (2020年4月22日 23時) (レス) id: 890764c063 (このIDを非表示/違反報告)
ルチェスト・クレアール(プロフ) - あなたのおかげで創ることが出来ました。これからも創り続けていきますので、どうかあなたも頑張って下さい (2019年7月10日 22時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)
ルチェスト・クレアール(プロフ) - あなたのおかげで私もオビの夢小説を創りたいと思えました。忙しくて出来ないのを理由に逃げてましたが、この小説を読んで、やっぱりオビが好きだ。自分の世界観をいれつつ夢小説を創りたい。と思えるようになりました。ありがとうございます。これからも応援しています (2019年7月10日 22時) (レス) id: c42395a0dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テイル | 作成日時:2018年7月6日 11時

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