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21時。
Aのマンション前に来たものの、Aの部屋には
明かりが灯っている様子はない。
オートロックの画面を操作しても、一向に応答はない。
『電話してみるか・・・』
痺れを切らして、スマホを取り出すと同時に「はい」とAの声。
『A』
「西島さん・・・?あっ、どうぞ」
解除されたドアをくぐれば、スーツ姿の初老から
カードキーを受け取る。
これがないとエレベーターにも乗れない。
きっと、ここまで厳重なセキュリティーは彼から逃げる為。
『A、ご飯食べてる?って無理だよな』
「食べようとしてるんだけど、思い出すと気持ち悪くて」
どうしても聞きたい事があった。
Aにとって思い出したくない事を。
『ねぇ、どうしてあんなことしたの』
「もし、あの水槽の中身がガソリンだったら
私がスタジオから出れば彼はきっと火を点ける」
『うん』
「だったら、あの場所で彼が悦 ぶ事をした方が安全だと
思った。彼が欲しい物は私であの場所で手に入れば
満足するだろうって」
運よく拘束出来そうな物も置いてあったから、と。
Aはあんな状況でも、周りを見て瞬時に行動した。
相変わらず観察眼はするどい。
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Erica(プロフ) - 翡翠さん» ご指摘ありがとうございます。修正させて頂きました。この先のお話も頑張ります。 (2020年10月20日 8時) (レス) id: 5d04287811 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 64の内容、前半も後半部分も同じ話になってます。続き楽しみに待っています (2020年10月20日 8時) (レス) id: 5716f1467c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Erica | 作成日時:2020年10月14日 11時