不器用な２人 -2-

fortune ページ23

『・・・良い人だもん、優しいし私の事を
　 ちゃんと考えてくれてるよ、隆弘君』
姉「さすが西島君、一目ぼれするくらいだもんね」
『・・・もう、止めて恥ずかしい』


照れくさくなって、コーヒーを飲めば
隣にいた女性が「あの・・・」と声を掛けてきた。


女性「お２人の会話の中に出てくる西島隆弘って
　 AAAの西島さんですか？」


姉と顔を見合わせる。


姉「AAA？西島隆弘？知ってる？」
『あぁ、何となく？』
女性「違うんですか？」
姉「西島隆弘違いだと思いますけど」


「あっ、じゃいいです」と前のめりにたっていた体勢を
直した女性。
お姉ちゃんも困惑した表情。


姉「そうだ、お兄達にプレゼント買うつもりだったんだ」
『何だっけ？産まれる前に渡すやつね？
　 おむつケーキだっけ？』
姉「まぁ、無難な洋服だよね」


タブレットで子供服を検索。
お姉ちゃんの事だから、目星は付けているんだろうけど。


姉「ね、ね、コレ」


タブレットには、子供服じゃなくてメモ画面に

【隣の子、西島君のファンなんだろうね。
　 ここのカフェ、事務所の近くじゃない？】

確かに、カフェから直ぐの場所に事務所がある。
ここに隆弘君が来る可能性もあるから、ここにいるんだろうか。
姉「そろそろ出ようか」
『うん、行く場所決まった？』
姉「もちろん」

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