アクアリウムに溺れて

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午後からは約束どおり宇野ちゃんとデート。

　ひっそりとした落ち着いたカフェで待ち合わせ。

　ランチがないカフェで純粋にコーヒーを楽しむ常連さんが多いお店。

　だから人目を気にせずにお茶ができる。

　ドアを開けるとコーヒーの香りが漂う店内。

　マスターに軽くお辞儀をすると「いつもの場所」と指をさす方向には宇野ちゃん。


　宇野「ことり久しぶり！ちょっとお疲れ？」


　笑うとたれ目になる宇野ちゃんを見ながら


　『今、映画の撮影中だからかな？今日も5時起きだよ』


　大変だ〜なんて言いながらコーヒーとシフォンケーキで女子トークを繰り広げる。


　宇野「そういえば西島さんと日帰り温泉行ったんでしょ？その帰りに買い物に

　 行ったって言ってたけど相変わらずラブラブね」


　ん？温泉に買い物？・・・それ私じゃない。


　『それ一緒に行ってないかな？友達と行ったんじゃないかな？』

　宇野「あー自慢げに言ってたから、てっきりことりと一緒だと思ってた。」

　『忙しくて休みもほとんどないからね、隆弘と出かける暇さえないよ』
　
　宇野「それは仕方ない、仕事だもん。西島さんも仕事人間だから」


　宇野ちゃんの困った顔が見たくないなって思ってたらタイミングよく着信が。

　(ごめんね)って言いながら席を立ちお店のドアの前で電話に出る。

　りか「急なんだけど明日雑誌の取材、直接絡む事はないんだけど
　 ＡＡＡさんと同じスタジオに変更になった」

　『わかった、朝は予定通りの時間でいいんだよね？』


　マネからの電話だった〜って報告すると「りかちゃん！」って宇野ちゃんが笑顔で

　名前を呼んで「私、りかちゃんみたいな子好きなんだよね〜」って

　知らない人に聞かれたら勘違いされそうな発言をする宇野ちゃんに笑ってしまって。

　久しぶりにこんなに笑ったな〜なんて思いながら家に帰った。

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