闇の天使の鈴の音~弌~ (ページ34)

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温もりページ34

いつぶりだろうか。声をあげて泣いたのは。
我慢していた思いがハク言葉で温もりで全て解き放たれた。

泣き止んだ頃には、気づけば自分もハクの背中に手を回していてきっと顔も凄いことになっているだろうし声をあげて泣いたことへの羞恥心でハクの顔を見れないでいた。

ハ｢どうした？｣

顎をぐいっと捕まれ上を向けさられた。

目がバチッと合えばハクの切れ長の目が少し見開かれる。

今の体制もあぐらをかいているハクの膝に跨って向かい合っている状態だ。

恥ずかしいのに目が逸らせれない。

ハ｢キスさせろ｣

ちゅ...ちゅっ

啄むようなキスが止まらない。

『ン...ﾝｯハクｯ』

ハ｢ん？｣

『ハァッ、どうしてキス...するの？』

経験値の全くない私は戸惑っていた。
緋龍とはこういうことをしたことがなかったから。

ハ｢伝えればお前は俺とまた距離を作る。｣

寂しそうな瞳で見てくるハクが可愛く見えた。

『ハクのこと知りたい』

離さないといったあなたを知りたい。

ハ｢...あんたに惚れてんだよ｣

顔に手を置きそっぽを向いたハクの耳も頬も赤かった。

｢惚れてる｣それは恋情。
私はどうなんだろ。こんなハクを可愛いと思いハクの《黒》と私の《黒》が交じった時愛しいと思ったアレは恋情なのだろうか。

『ハク、私は今ハクを思っているこの感情が恋なのか分からない。その答えに今答えることはできないけど.....』

ハ｢待ってる。焦らなくていい、これから俺を見てゆっくり考えろ。待っててやる。でも、俺はもう伝えたから容赦はしねぇぞ。｣

『え！？容赦しないってなに！？』

ハ｢俺がキスしてぇ時にするし、お前に拒否権はねぇ。惚れさせてやるからお前は俺だけ見てろよ。｣

目の前の男がものすごく獣に見える。
さすが雷獣さん。