闇の天使の鈴の音~弌~ (ページ19)

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甘いキスページ19

そんなこんなで今は宴が終わった静かな泉。
そこには胸当てだけをつけたAがいた。

そっと肩に触れる。
自分の手では届かないし見ることも出来ないけれど
その存在は確かに感じる。

ハ｢お前！なんて格好してんだ！｣

いきなり大声だすからビックリした。

『ねぇ、ハクには私の背中の翼見えるよね』

ハ｢？あぁ。｣

『私、人の身になってから自分が嫌いだった。天使って言えば《白》でしょ？私は《黒》なの。髪も黒。それもあってか、緋龍が死んだ後私の力を見る度｢怖い｣｢呪い｣天から舞い降りた私は｢天使は白なのに黒なのはきっと心が汚く卑怯で残忍だから｣って言われてたの。それから私は力を使わなくなった。』

これから先｢力｣を使うのか分からない。
でも、確実に人を嫌いになった。

『力を使わない私は、私の力を知る賊や他国の標的になった。そうなれば、要らない使えない私は国には邪魔で城を出て欲しいと言われた。もちろん承諾しなかった。...私は本当に汚く卑怯で残忍なのかもね』

人が優しいのは最初だけ。
いらないと分かれば捨てようとする。
そうこれから先も思い続けていきたいのに

ちゅっ

小さなリップ音と共に背中に触れる唇。

『ッ！ハッハク！...ンｯ...なに..してるの？』

いくつも音を鳴らし離れてはまた寄せてくる。

『あっ...ン...いつまでっ』

くすぐったくて声が漏れる。

ギュッと後ろから大きくて温かいハクに包まれた。

『ハ、ハク？どう｢あんたは｣』