闇の天使の鈴の音~弌~ (ページ13)

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始まり～一歩～ページ13

イ｢ユン君、大丈夫？｣

ユ｢それを聞きたいのはこっちだよ！｣

ハ｢キリがねぇ。行くぞ｣

イ｢あなたたちの無事を祈っています。行ってらっしゃい。｣

一歩踏み出したユンの目は輝いていた。
不安と楽しみが入り交じってるんだろう。

カサッっと道端から聞こえたと思えば
動物達がこっちを見ていた。

寄れば涙を流す子擦り寄ってくる子、本当に可愛い。
『大丈夫よ。私は帰ってくるから私の居場所はここよ？だから泣かないで？私が帰ってきた時一番にお出迎えして欲しいな。頑張ってくるから応援していて、行ってきます。』

人は裏切ってもこの子達は裏切らない。
裏切るということを知らない。愛情を注いだ分返してくる。

ユ｢Aはどうしてそんなに好かれてるの？｣

どうして？考えたこともなかった。
常にそばにいたから。

『分からない、でも歌を歌えば寄ってくる』

ハ｢素直で綺麗だからだろ｣

『え...。』

ユ｢え！？なに！？雷獣、Aのことどこまで知ってんの？｣

ユンとハクが何か話してるけど耳に入らない。

《素直》《綺麗》初めて言われた。
異常なほど胸が高鳴った。

いけない。イケナイ、ケセ。自分の感情を。
人に期待するな。

フッと息をついて前へ歩を進める。

目指す場所は白龍の里。