さんじゅう。 ページ30
「それ、私が聞いていいの?」
『俺が、お前に言いたくなっただけだ。黙って聞いとけ。』
慧はまだ、噴水を見ながら話し始めた。
『俺は生まれつき先天性中枢性肺胞低換気症候群、という病気を持っている。』
先天性…中枢……?
難しすぎて聞いたこともないけど
とにかく悪いものなんだって事は分かった。
『俺もよく分かってねぇんだけど、睡眠時に呼吸不全を起こす病気なんだ。』
それって…。
「寝てる時に死んじゃう危険性がある、ってこと…?」
『ま、簡単に言えばそうなるな。』
話の内容とは裏腹に笑いながら言う慧。
「そんな簡単に言わないでよ。」
『え?』
「私、そんな病名聞いたことないけど、慧が苦しいって事は分かるもん。」
立ち上がり、慧の目を見た。
「その病気、治す方法ないの?」
慧は黙って俯いたまま。
私は、ただ、慧の役に立ちたかった。
「薬とか、手術したらいいとか、なにか…。」
『お前こそ、そんな簡単に言うなよ…!』
慧は、少し切れ気味に、
でも、落ち着いて言った。
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かたつむりん(プロフ) - オリジナルフラグ外してくださいね! (2017年9月5日 19時) (レス) id: f35d15b5f6 (このIDを非表示/違反報告)
慧音(プロフ) - 夏花さん» ありがとうございます!受験も終わって暇人なので 笑 これからも沢山更新していきます!読んでくださってありがとうございます! (2017年2月28日 11時) (レス) id: a36a07995b (このIDを非表示/違反報告)
夏花 - 2.3日でこんなに更新ってすごいですねっ!!更新楽しみにしてます〜! (2017年2月28日 1時) (レス) id: 7d643e367d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧音 | 作成日時:2017年2月26日 11時