来ちゃった、地球の反対側... ページ1
「やっと着いた...!」
長い長いフライトを終え、約15時間ぶりに地面に降り立った。
途中の乗り継ぎで吐いちゃったりもしたけど、なかなか快適なフライトでしたな!
でもまあ、合計27時間のフライトはもう体験したくないかも....
ぐぐっと背伸びをしていると、お母さんが私のスーツケースを奪い取る。
「あっ、ちょっと!」
「友梨佳は歩くの遅すぎる!」
「自分の荷物くらい自分で持つし!
もう中学生だよ!?私」
「はいはい。じゃあとっとと歩いて」
そう言ってお母さんはスーツケースを私の手に戻す。
飛行機から降りた後特有の耳なりに顔をしかめながらも、ズルズルとスーツケースを引っ張った。
空港に入って、荷物を受け取る。
ふと耳を澄ますと、周りから聞こえてくるのはまったく知らない言語たち。
あぁ、私来ちゃったんだわ...外国に。
何を隠そう、ここはブラジル。
私のブラジルに関する知識は日本の反対、イグアスの滝、サッカーが強いところ、アマゾン川くらい。
もちろん、ブラジルで使われてるブラジル語(後々知ったけど、ポルトガル語だった)なんて一言も分からない。
まあ、これからは日本人学校ですごすから喋れなくても大丈夫なんだけどね!
てんやわんやで荷物を受け取り、ラウンジを通りすぎ、人波に乗っかって出口へ向かう。
出口の辺りで見覚えのある人を見つけた。
「あ!おとーさん!!!」
「友梨佳!久しぶりだな」
半年ぶりに会うお父さんにブンブンと手を振る。
お父さんは仕事があるから、と私とお母さんよりも半年早くこちらに来ていたのだ。
お父さんに荷物を預けて、車に乗り込む。
始めて目にするブラジルの町並みは想像していた通り、なんだかごちゃごちゃしていたけど嫌いではなかった。
10分ほど車に揺られていると、疲れが溜まっていたのか私はぐっすり眠ってしまった。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:キノコヒーロー | 作成日時:2023年7月16日 5時