【番外編】永瀬廉の日常 ページ49
生きていると、思考が全然理解出来なかったり‘あっ、コイツとは生きてる世界が違うんや’
と純粋に思う人がいる
澱黒Aは俺にとってそんなやつやった
しかもアイツの訳分からんとこは、俺以外はアイツの事を空気として扱っていること。
それは、実力テスト直後に初めて気付いた事
普通、テストで学年1位を取ったら、何かしらの話題に上がるはず
俺は謎に包まれたアイツの情報を少しでも聞けるのではと、
ほんのちょっとワクワクしながらクラスメイトの話に耳を傾けとった
しかし
「あの人学年1位なんだってー」
「あー板野さん？」
「へー」
で終わった。それ以来アイツが話題に上がることは無かった
いや、板野って誰やねん！！？え？アイツなんか訳ありなん？
……でも、もしかしたら俺もあの時出会って無かったら、澱黒に何の興味も示さず
このクラスメイトみたく、アイツの存在に気付くことなく生活してるのかもしれへん
なんでや？これはただ影が薄いからという言葉で済む話じゃない気がする
そういやアイツ、休み時間全然教室おらんな……
そう思ってから、俺はアイツを密かに観察するようになった
まず、10分休みは女子トイレ。
中を覗く訳には行かないので何をしているかは謎やけど、とりあえずトイレに毎回行っている
そして昼休みだ。アイツはいつもランダムな場所でぼっち飯をしていた
北校舎と南校舎の細い通路とか、理科室のカーテンの中とか、貯水タンクと壁の間とか
人気のない、日の当たりにくい場所にたいていアイツはおる
1周回ってよくこんな場所見つけてくるわと素直に感心してきた
尾行バレるし本人には絶対言わんけど
澱黒の観察は授業中にも密かに行われるようになった
あいにくアイツの席は窓際の1番後ろで俺の席からは見にくいけど、
プリント渡す時とかにチラチラ見てた
学年1位のノートとか、凄い真面目なんかなって思っとったけどあいつ、やばい落書きしかしてへん…
まだまだ知識が浅い俺にはよく分からへんヤバい単語がいっぱい書いてあった
……少しアイツの闇を覗けた気がした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はじめ(プロフ) - 夜木さん» 夜木さん！！こちらこそいつもお話楽しく拝見させて頂いてます！夜木さんの書くヤンデレ海人が大好物です！これからもどうぞよろしくお願いいたします！ (2020年12月30日 15時) (
レス) id: fd1263fa19 (このIDを非表示/違反報告)
夜木(プロフ) - かなりの時差なのですが、大好きで最初から楽しく拝読しております！圧倒的に面白いのに萌えもあって日々の癒やしです！お忙しいとは思いますが、これからも更新頑張ってください(^^) (2020年12月30日 1時) (レス) id: 9b6e1cc694 (このIDを非表示/違反報告)
はじめ(プロフ) - しおりさん、コメントありがとうございます！確かにそう見えますね笑 (2020年10月23日 7時) (レス) id: fd1263fa19 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 正門（せいもん）を正門（まさかど）って読んだの絶対わいだけじゃないはず。笑 (2020年10月22日 23時) (レス) id: 199b427b1e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はじめ | 作成日時：2020年10月5日 21時
