■ ページ19
「あれ、そういえば大やもりさんは？」
女の子たちの着替えも済み、
全員で施設へと歩き出した。
しかし一緒に来ていたはずの大やもりさんの姿が見えない。
「ああ、大やもりなら、『先に帰る』って言って一人で歩いて行っちゃったから、今ごろ部屋に着いてると思うわよ？」
女郎蜘蛛さんに言われて、ちょっと申し訳なくなった。
私たちは楽しかったけど、男性妖怪の方々は退屈していたのかも…。
そう思い、土蜘蛛さんや大ガマさんの顔をちらっと見ると、私の考えたことが分かったのか
「心配すんな！俺たちは木陰で昼寝できたし。お前らの楽しそうな声聞いてんのも、企画者としては嬉しかったからな！」
と言ってニカッと笑ってくれた大ガマさん。
土蜘蛛さんは、大ガマさんと同じことを思っているのか、優しい顔でうなずいてくれた。
施設につき、遅めのお昼ご飯を食べ、例によってみんなでのんびりしていた。
自由に過ごしているうちにいつの間にか晩ご飯の時間がやってきた。
部屋から出て食堂へ向かう。
今日はどんなメニューかな？
食堂に近づくにつれて、なんだかいい匂いがしてきた。
食堂へ入ってテーブルを見ると、そこにはなんと天ぷらが!!
「わ！今日はまた豪華ですね！何の天ぷらですか？」
と、既に手を洗い終わって席についていた大やもりさんに尋ねると、
「ここら辺の山一帯でとれた山菜だよ。
わらびとか、ぜんまいとか、ジュンサイとか…。
君らが泳いでいる間退屈だったから、帰ろうと思ったら道端にたくさん生えてて…、
摘みながら戻ってきて、施設の食事係の妖怪に調理してもらうよう頼んだんだ」
拙い口調でそう伝えてくれた大やもりさんに対して、申し訳ないと思っていた気持ちがさらに大きくなった。
「…ごめんなさい」
「え？」
「…私たちは、たくさん泳いで、遊んで、とっても楽しかったですけど…。
でも、大やもりさんたちは、その間退屈だっただろうし…。それに、食材の調達までしてもらって…。
…申し訳ないです」
「…」
大やもりさんはしばらく私を見つめていた。
やっぱり怒っていたのかな？
しかし、
「…A」
「は、はい」
「こういうときは…その…、謝られるよりも、感謝してくれるほうが、嬉しい、かな…」
「…！」
大やもりさんの表情を伺うと、顔を少し赤らめて、頬をポリポリとかいていた。
「…そうですね！ありがとうございます！」
精一杯の笑顔でお礼を述べると、大やもりさんも照れくさそうに笑ってくれた。
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明石美音子 - 海葉さん» 吹きました!?楽しんでもらえて何よりです！嬉しいです！(笑)華ちゃんと宗像ちゃん、今後のふたりの関係に注目ですね！宗像ちゃん相変わらずですね〜。 (2017年10月7日 17時) (
レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - ちょww理科の先生面白すぎです！吹きました（笑）華ちゃんもクラスに慣れてくれると良いですねぇ〜。宗像ちゃんも流石ですよ！ (2017年10月7日 16時) (レス) id: c9a6b087d8 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - 海葉さん» ありがとうございます！はい！頑張ります！今後のお話もお楽しみに！ (2017年10月4日 20時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
海葉(プロフ) - アンケート締め切りおめでとうございます！次のエンマ大王様のお話もすごく楽しみです♪あ、でも桜色シリーズも楽しみにしてますよ！これからも頑張ってください(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2017年10月4日 17時) (レス) id: c9a6b087d8 (このIDを非表示/違反報告)
明石美音子 - リミッターさん» 生で見たいですか!?(笑)宗像ちゃんならどんな妖怪さんといても癒されますよ。そんな女の子を目指して書いてる子ですから(笑)お気に召したようで何よりです！(笑) (2017年9月29日 20時) (レス) id: e8c22bb6a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：明石美音子 | 作成日時：2017年7月16日 21時
