初めての【個性】 ページ3
_______ここはとある幼稚園.......。
傍から見れば何の変わりない日常。
小さな子供たちが楽しげに遊び、笑い、微笑ましい光景だ。
個性の発現が当たり前になったこの世界で誰もが心待ちにしていただろう自身【個性】。
周りが次々と【個性】を発現させていく中で
【少女】もまた、自身の【個性】を心待ちにしていた。
__________あの日までは_________.....
_________________________________.....
かっちゃん｢A！デク！今から探検に行くぞ！｣
そう言って元気よく言い放ったこの少年は
爆豪勝己。
少し前に自身の【個性】が発現して周りから
うやらましがられていた。
この少年の【個性】は【爆破】。
体から出る汗がニトロに変化し、任意で爆発させることが出来るという。
デク｢かっちゃん待ってよ〜;｣
緑掛かった黒髪に頬のそばかすの付いた
パッと見冴えない感じの少年は
緑谷出久。
ひ弱で臆病な少年は【無個性】。
この世界ではとても珍しいらしい。
そのせいか、なんにも出来ない木偶の坊。
と言う意味で【デク】と呼ばれている。
かっちゃん｢デクは本当にデクだな〜(笑)そんなんだから無個性のデクって言われるんだよ｣
デク｢かっちゃん酷いよ…｣
そう。これがいつもの光景。
生まれながらに世界は平等ではないと言う事。
デク｢Aちゃんも僕の事そう思ってるの...？｣
大きな瞳に涙が潤む。
可哀想に...こんな小さな頃から現実を突きつけられるなんて。
A｢そんな事ないよ！出久は出久だよ！無個性でも変わんないよ！｣
そう言って笑う少女はぎゅっと手を握りまた微笑んだ。
デク｢ありがとう...Aちゃん｣
えへへと、ふにゃっと笑うとそれを見ていたもう一人の少年が...
Booom!!
突然【個性】を爆発させた。
当然何故そうなったのか分からない少年と少女は
怖がりながらも尋ねた。
デク｢かっ...かっちゃんどうしたの？｣
かっちゃん｢無個性のデクのくせに生意気なんだよ！！｣
何故か少年は悲しそうな顔で言い放った。
かっちゃんはなんでも出来てしまう才能マン。
皆が羨む筈なのに...
A｢...！かっちゃんゴメンね？｣
何かを悟ったかのように少女は言う。
それと同時に優しく少年を抱きしめた。
かっちゃん｢は！？///｣
A｢Aが出久ばっかり話してるから嫌だったんだよね、ゴメンねかっちゃん｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：結城瑛茉 | 作成日時：2017年4月18日 18時
