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26 makoto ページ26

誠「Aちゃん、調子悪い?」

「ううん…。」






朝起きてきた時から、なんだか身体がだるそうなAちゃん。

薬の副作用か?



目はなんだか座ってるような感じだし、ソファーに寝転んだまま起き無いし、あの薬がそんなにも強い効果のものなのかと心配になる。







誠「本当に大丈夫?」

「うん。」

誠「今日も泊まってもいいよ?」

「ううん、帰る。明日仕事だもん。」






俺と目を合わさず、窓の外を見ていうAちゃん。



5分もすれば規則正しい寝息が聞こえてきた。







《あのさぁ、何なの?俺暇じゃ無いってば。》

誠「聞きたいことあるんだけど。」

《なんすか?》

誠「…あの薬、強いのか?」

《……何?あいつ、飲んだの?》

誠「たぶん。」







俺よりも先に知ってるウッチーなら何か知ってるかもしれない、と電話した。

たぶん、Aちゃんに直接聞いても教えてくれなだろうし、知ってるであろうウッチーに先に聞いた方が早いだろうと。



俺から薬を飲んだだろう、と聞いたウッチーは、ため息をついた。







《強いよ、それ。》

誠「大丈夫なのか?」

《ちゃんと処方されてるやつだし、最近は制限してるみたいだし。》

誠「けど、なんか目が…。」

《それも、服用した時はいつものこと。次起きたら普通になってる。今また、どうせ寝てるっしょ?》

誠「…驚かないんだな。」

《まぁね。山田が飲んでるのを見たのもだけど。……実は俺も、一時シャルケのドクターからもらってたからね。同じの。》

誠「え!?そうなのか?」

《俺だって色々あるんすよ。とりあえず、寝かしとけば問題無いから。てことで、俺は練習なんで。》







驚きの事実がもう一つ。


まさか、ウッチーもこの薬を飲んでいたなんて。



確かに、こっちに来た時はかなり苦労していたと思う。

年に何度も同じ箇所の肉離れもやっていたし。


でもいつも連絡をしても、「ぼちぼちやりやすよ」と言うばかりで、睡眠薬を飲んでる素振りなんて全くなかったのに…。







だからか?

ウッチーが他の女の子を相手するのとは違って、Aちゃんに優しくしたりするのは。


少し前の自分と重なるところがあるからなのか?







ブブッ、


と短く震えたAちゃんの携帯は、ウッチーからのメッセージを示していた。





”苦しくなったら電話しろ”






いや、そうじゃない。

きっとウッチーも、Aちゃんの事が好きなんだろう。

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Elua(プロフ) - すんさん» すんさん、初めまして!次章は少しずつ……ですが、辛い場面もあるかもしれません…。次もお楽しみ頂けるように、頑張ります! (2015年5月26日 10時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - 澪さん» 口がポカーンとなる衝撃でした。この呼び名、お互いに変わる日はくるんですかね?眠れなくて次章作成しちゃったので、宜しければご覧ください。 (2015年5月26日 9時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - はやさん» いえいえとんでもない!カラス内田(芸名?笑)、包容力を兼ね備えてるのでしょうか?実は、言いたい放題言い合えるだけで…(笑) (2015年5月26日 9時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - miiiruさん» 正面衝突!?大丈夫ですか?私は、発作でも起きたかと思うほど心臓がバクバクしておりました。今もちょろっと(笑)内田さんがここから先、多く笑って下さることを祈ります。 (2015年5月26日 9時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - agnellaさん» そうですね。優しく見守ってきた長谷部さん。思わぬ泥棒?の出現ですね。あれは、忘れもしません。小学校の頃の林間学校でカラスがカレーのルーの箱を持って飛んでいき……(笑) (2015年5月26日 9時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Elua | 作成日時:2015年3月19日 23時

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