9 ページ9
その様子を黙って見ていると、携帯の画面を向けてきた。
眼鏡外してて見えないから眼鏡を取ってもらって、Aの携帯の画面をチェック。
『江ノ島水族館?』
「うん。ここ、行ってみたい。instaでもね、ハッシュタグ検索したら、いーっぱい画像出てきて、綺麗なの!」
『ふーん。いいよ、行こ。』
「本当に!?いいの!?」
『朝ごはんは作って。で、昼前に出て、昼と夜は外で食おう。』
「やった!」
嬉しそうに笑って、instaのハッシュタグで検索した画面を見せてくるA。
麻也がinstaの師匠らしくて、わからない事があればすぐ麻也に聞いているみたいだ。
そのお陰か、だいぶinstaは使いこなせるようになったみたいで、俺が知ってるのとは別に料理のアカウントを作ったらしく、意外にもフォロワー数が増えてってる。
A曰く、自己満足の記録用らしいが。
「初めてだね。」
『ん?』
「夫婦になって、初めてのデートだね。」
『そうだな。俺の服出しといてね。』
「篤人は、デニムにTシャツでいいでしょ?Tシャツ寒ければ、チェックシャツでも羽織ればいいんじゃない?」
『じゃあ、それでよろしくー。』
「ここまで言ってあげたんだから、自分で出しなよ。」
『……』
可愛い子と言うじゃんって思ったら、すぐこれだ。
いきなりホームラン級にバコン!と打ち返される。
これは、ツンデレってやつか?
いや、ちょっと違う?
『もうちょっとしたら、連休も入ってくると思うんだ。』
「そうなの?」
『そしたら、京都でも行く?』
「え?」
『清水寺とか、金閣寺見たいって前に言ってたじゃん?』
「行きたいけど…、大丈夫?」
『俺の事ばかり考えないで、たまにはあそこ行きたいとか、我儘言っていいんだぞ?折角日本に滞在してるんだから、行けるとこは行こうぜ。』
「うん!」
嬉しそうに笑うAを見ると、俺も嬉しくなる。
そして、毎度の事ながら思う。
本当、よく笑うようになったなって。
『寝る。おやすみ。』
「おやすみ。」
翌朝、起きてリビングに行けば、上機嫌で鼻歌を歌いながら家事をしているA。
朝ごはん食べて、作るの上手くなったスムージーも飲んで、着替えに寝室に戻れば、昨日は自分で出せばって言ったくせに、ちゃんと着替えを出して置いといてくれた。
Aも、いつもはくくってるだけの髪も、ハーフアップとやらに巻き髪で可愛くなってた。
1003人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Elua(プロフ) - さっちゃんさん» ありがとうございます!篤人とエマちゃんのデート編を番外編で作成しましたので、良かったら見てみて下さい* (2018年11月6日 1時) (レス) id: 8de7270587 (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - 一気に読みました!もう泣けちゃいました。゚(゚´Д`゚)゚。大好きな作品です!エマちゃん再登場願います(笑)もちろん山田ちゃんのお腹にもやってくること楽しみです* (2018年10月27日 6時) (レス) id: 564178b81b (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - みのりんさん» 山田ちゃん強いですから、きっとうまく内田さんにやらせるんでしょうね〜(笑) (2018年10月24日 9時) (レス) id: 8de7270587 (このIDを非表示/違反報告)
みのりん(プロフ) - 子供生まれたら大変そうだw 見えない育児はしないイ クメンって多いようですね。私はダラだから、山田ちゃん尊敬します。がんばれ山田ちゃん! (2018年10月24日 2時) (レス) id: c86b955507 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - みのりんさん» そうなんですね!ww パパとしては最高みたいですよ!よく公園で娘ちゃんと遊んでるの見るって鹿サポの知り合いから聞きました(笑) (2018年10月21日 11時) (レス) id: 8de7270587 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Elua | 作成日時:2018年8月9日 23時