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マコちゃんがドイツに戻ってきたのは、私が帰ってきて1週間とちょっとしてから。
マコちゃんは、忙しそうだった。
wolfsburgのクラブハウスに行ったり、Nürnbergへと飛んだり、引越しの準備をしたり。
「すっからかんになったね。」
誠「本当だね。」
あっという間に、最後の日。
またこの街にも来るけど、もうその時は敵として。
Nürnbergの選手として来るんだ。
誠「手伝ってくれてありがとう。」
「うん。」
誠「落ち着いたら連絡するから、遊びにおいで。」
「うん。Nürnbergのクリスマスマーケット、結構良いって聞く。」
誠「そうなんだ。じゃ、その時は絶対おいで。」
「わかった。」
「Blogに載せよ」と言いながら写真を撮るマコちゃん。
そういえば、お店でも会ってすぐの頃頼まれたなー。
メニュー"HASEBE"を撮るとかで。
「マコちゃん、これ。」
誠「あ、勝守りじゃん。」
「浅草寺行った時に買ったの。」
誠「ありがとう。これ、ウッチーも買ってたね。」
「……うん。」
誠「珍しいって皆んな言ってたんだ。たまには俺だって神に頼むしって、照れ隠しなのか人差し指に通してブンブン回しながら言ってた。」
「そうなんだ。」
誠「この御守り、最強だかんね?とか、ちょっと不思議な事も言ってたけど。」
"ねぇ、"
"ん?"
"…これ、あげる。"
"勝守り?"
"…お礼。"
"…サンキュ。遠征のリュックにでも付けるかな。"
マコちゃん、
それは、カラスが自分で買ったんじゃないよ。
ボーリングで2回目の自販機に行った時に、私がカラスにあげたんだよ。
「これ、お腹空いたら食べてね。」
誠「おにぎりじゃん。ありがとう。」
「マコちゃん、頑張ってね!」
誠「頑張るよ。」
マコちゃんは、大事な人。
同じドイツでも、遠くに行ってしまうマコちゃん。
凄く寂しくなるんだろうなって思ってた。
もしかしたら、泣いちゃうかもって。
誠「じゃあ、行くね。」
「またね。」
でも、思ってたよりも全然平気だった。
マコちゃんの背中が見えなくなった頃、ポケットの中の携帯が震えた、
[ 何時のホームの試合が良い? ]
一緒に送られて来た、勝守りが付いた青いリュックの写真に、自然と頬が緩んだ。
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nom(プロフ) - 初めましてnonと申します。いつも楽しく読ませて頂いてます。2人のツンデレ具合にキュンキュンしてます。続きがすごくすごーく気になります笑 (2016年7月12日 16時) (レス) id: 751214b2a0 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - ミナさん» ありがとうございます!あの一言には、どういった意味が込められていたのでしょう。単に、初めてボーリングをした主人公があれを持ってて勝ったから、なのかもしれません。笑 (2015年3月20日 2時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - Enaさん» コメントありがとうございます!どうなんでしょう?お互いに好意があるのか、それとも…。次章で明らかになるかも、しれません。 (2015年3月20日 2時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています!この御守り最強だかんね!っていう一言とてもキュンキュンしました。ツンデレ!最高です笑 (2015年3月19日 22時) (レス) id: 48ee1f4be2 (このIDを非表示/違反報告)
Ena(プロフ) - 初コメ失礼します!ずっと見てたんですけど中々勇気がなくてコメできてなかったんですけど書いちゃいました!内田さんと急接近!ん?ん?ん?ちょっと好意あるのかな?先がとても楽しみです! (2015年3月19日 21時) (レス) id: 9f30958635 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Elua | 作成日時:2015年1月22日 12時