24 makoto ページ24
「あー!私のサーモン!」
『あ?お前のって決まってねぇし。』
「……」
誠「Aちゃん、俺の食べていいよ。」
『おい!それ、俺のイカ!』
「あんたのって決まってませんー。」
『チッ、』
誠「ウッチー、俺のあげるよ。」
何だろう…。
幼い子供を二人持った気持ちだ。
さっきから、お寿司のネタのラスト一個で争っている二人。
パクパク食べていく二人のペースに合わせるのはしんどいから、自分が食べたい分をあらかじめお皿にキープしておいた。
それが運良くとでも言うのか、ラスト一個で争っているネタが残っている。
『ってか、お前食べ過ぎ。太るぞ。』
「普通だもん。」
『いや、大食いだね。』
「普通だもん!」
『でーぶ、でーぶ。』
「煩い!鳥の巣男!」
『はぁ?鳥の巣?』
きっと、ウッチーの寝癖でボサボサの頭の事を言ってるんだろうな。
ウッチーって、こんな幼いキャラだっけ?
麻也の事をよくバカにしたりしてるけど、こんな風な小学生みたいな言い方はした事ないぞ?
Aちゃんも、こんな風にムキになる事なんてなかったし…。
誠「二人とも、いつの間にか仲良くなったんだな。」
「「仲良くない!」」
ムッとした顔で一斉に俺を見て声を合わせて言うだなんて、息ぴったりじゃないか。
喧嘩するほど仲が良い
て言葉は、あながち間違いではないのだろう。
『お、美味そう。俺、これ。』
「ダメ。それ、マコちゃんの。」
『は?』
「それ、マコちゃんお気に入りだもん。」
食後1時間後ぐらいに出した、Aちゃんが持ってきてくれたケーキ。
ウッチーが食べたいと指差したのは、確かに俺が好きなマスター特製のティラミス。
このティラミス、本当に美味しいんだよな。
誠「いいよ。ウッチー食べて。」
『んー…、これでいいわ。』
「ダメ。それ、私の。」
『……いただきっ!』
「あーー!!」
誠「ウッチー…。」
ウッチーが勢いよくパクッといったのは、Aちゃんのお気に入りのフルーツタルト。
週1回の頑張ったご褒美で食べてるらしいそれを今日持ってきたという事は、今日がそのご褒美の日だったのだろう。
けれど、もう半分がウッチーの口の中。
何も知らないウッチーは、" ふふん "と言ってるような顔をしてAちゃんを見ている。
ウッチーって、こんな子供だったっけ?
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nom(プロフ) - 初めましてnonと申します。いつも楽しく読ませて頂いてます。2人のツンデレ具合にキュンキュンしてます。続きがすごくすごーく気になります笑 (2016年7月12日 16時) (レス) id: 751214b2a0 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - ミナさん» ありがとうございます!あの一言には、どういった意味が込められていたのでしょう。単に、初めてボーリングをした主人公があれを持ってて勝ったから、なのかもしれません。笑 (2015年3月20日 2時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - Enaさん» コメントありがとうございます!どうなんでしょう?お互いに好意があるのか、それとも…。次章で明らかになるかも、しれません。 (2015年3月20日 2時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています!この御守り最強だかんね!っていう一言とてもキュンキュンしました。ツンデレ!最高です笑 (2015年3月19日 22時) (レス) id: 48ee1f4be2 (このIDを非表示/違反報告)
Ena(プロフ) - 初コメ失礼します!ずっと見てたんですけど中々勇気がなくてコメできてなかったんですけど書いちゃいました!内田さんと急接近!ん?ん?ん?ちょっと好意あるのかな?先がとても楽しみです! (2015年3月19日 21時) (レス) id: 9f30958635 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Elua | 作成日時:2015年1月22日 12時