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[ お寿司あるんだけど、食べに来ない? ]
マコちゃんからそうやってLINEが来たのは、お昼過ぎの休憩に入った時。
今日は久しぶりに早番で帰れるから、ちゃんとしたご飯を作ろうと思っていたんだけど、お寿司……。
誠「お疲れ様。」
「マスターがくれた。いっぱい余りそうだからって。」
誠「じゃあ、食後に食べようか。」
久しぶりにご飯を作ろうと思っていたけど、お寿司となると行っちゃう。
お寿司、大好きなんだもん。
「お味噌汁作ってるの?」
誠「ううん。豚汁。」
「え?お寿司に豚汁?」
お寿司には赤出汁じゃないの?
まぁ、いっか。
ご馳走になるんだもん。
文句は言えないよね。
マコちゃんを手伝おうとしたら、リビングでゆっくりしてていいよって言われたから、お言葉に甘えて。
リビングにいけば、ソファーから足がピョコっと出ている。
このスエット、見覚えあるぞ…。
『痛っ!』
「…やっぱり。」
『第1声がそれか?』
「ふん。」
ポーイ、
と鞄をソファーに向かって投げれば、やっぱり奴がいた。
残念な事に顔にはヒットしなかったけど、お腹にボスっと落ちたので、結構なダメージを与えれたらしい。
『まだ根に持ってんの?』
「別に。」
『んだよ、 それ。普通に挨拶しろ、普通に。』
普通に、ね…。
あの日以来、こいつに会うのは何だか気が重かった。
1から100まで全て話したわけではないけれど、マコちゃんよりも少しだけ多く知っている。
" 3歳ぐらいの時に、ここに連れて来られたらしい。でも、全然覚えてない "
" ふーん "
私とあの施設の関わりを話した。
誰かにあの施設の事を話したのは、こいつが初めて。
誠「ウッチーがお寿司買ってきてくれたんだよ。」
「それ、大丈夫?」
誠「大丈夫って?」
「毒入ってない?」
『入ってねぇよ。で、豚汁できた?』
誠「出来たぞ。」
お寿司に豚汁チョイスは、こいつがしたのか。
そこについても突っ込みたかったけれど、お寿司をこいつが買ってきたのならば、おとなしくしておこう。
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nom(プロフ) - 初めましてnonと申します。いつも楽しく読ませて頂いてます。2人のツンデレ具合にキュンキュンしてます。続きがすごくすごーく気になります笑 (2016年7月12日 16時) (レス) id: 751214b2a0 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - ミナさん» ありがとうございます!あの一言には、どういった意味が込められていたのでしょう。単に、初めてボーリングをした主人公があれを持ってて勝ったから、なのかもしれません。笑 (2015年3月20日 2時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
Elua(プロフ) - Enaさん» コメントありがとうございます!どうなんでしょう?お互いに好意があるのか、それとも…。次章で明らかになるかも、しれません。 (2015年3月20日 2時) (レス) id: 8fdd172357 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています!この御守り最強だかんね!っていう一言とてもキュンキュンしました。ツンデレ!最高です笑 (2015年3月19日 22時) (レス) id: 48ee1f4be2 (このIDを非表示/違反報告)
Ena(プロフ) - 初コメ失礼します!ずっと見てたんですけど中々勇気がなくてコメできてなかったんですけど書いちゃいました!内田さんと急接近!ん?ん?ん?ちょっと好意あるのかな?先がとても楽しみです! (2015年3月19日 21時) (レス) id: 9f30958635 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Elua | 作成日時:2015年1月22日 12時