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Aside
昼間になっても気温は上がらず、冷たい風が肌を突き刺すような寒さを感じる。
こんな寒さで好んで外に出る人もおらず、街はなんとなく静かだった。
その静かな街を私はただひとり走っていた。
大介が目を覚ました。
おばさんからそんな連絡が入ったのは数分前のこと。
それを聞いて、私はすぐに家を飛び出した。
最初にかける言葉なんて用意していない。
だけど直ぐに会いたい。
その感情だけが私を動かした。
受け付けを通って病室にたどり着く。
小さくノックをして部屋に入った瞬間。
佐｢俺は、受けないよ｣
聞こえてきたのはそう呟く佐久間の低い声だった。
佐母｢大介、お願いだから、｣
佐｢だから！....いくらお母さんの頼みでも、俺は嫌だよ｣
なんの話をしているのかなんですぐにわかった。
その時、ゆっくりと顔を上げたおばさんと目が合った。
佐母｢あ....Aちゃん...｣
その声に反応した佐久間もこちらを見る。
その大きい目が驚きでさらに見開かれる。
佐母｢...私、少し出てるから｣
気をつかってくれたのか、おばさんが立ち上がってこちらに向かってくる。
そして私に優しく笑いかけながら｢ごゆっくりどうぞ。大介のことよろしくね。｣と呟いた。
おばさんがいなくなって、一気に静まりかえる病室。
佐｢...こっち来なよ｣
目を合わせずにそう呟いた佐久間。
私はさっきまでおばさんが座っていた椅子に座った。
佐｢...ごめんね。阿部ちゃんとのデート邪魔しちゃって。｣
｢ううん...｣
佐久間が気まずそうに首を掻く。
佐久間の体の所々に巻かれた包帯が痛々しかった。
｢...手術、受けないの？｣
そう尋ねると、佐久間の瞳に私が映った。
そして彼は悲しそうに笑った。
佐｢...受けないよ｣
そう呟いた佐久間の目は私を見ているはずなのに
そのずっと後ろ、どこか遠くを見ているような気がした。
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なあや。(プロフ) - りなぷのれんくんさん» 読んでくださりありがとうございます！私の書いた物語で涙していただけるなんて...本当に嬉しいです...！本当にありがとうございました！ (2021年3月7日 7時) (
レス) id: a53474b7ec (このIDを非表示/違反報告)
りなぷのれんくん(プロフ) - 号泣しました。まじでお話の作り方がうますぎて、なんていえばいいか分からないんですけど、めちゃくちゃいい話しすぎました、、、 (2021年2月13日 7時) (レス) id: 4c35f66251 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - なあや。さん» ありがとうございます！ほぼ同じ台詞を使ったりしようと思っていますので、もしよければ、『引きこもりの彼』という作品にてご確認いただけたらな、と思います。本当にありがとうございました！ (2020年10月25日 8時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
なあや。(プロフ) - momoさん» コメントありがとうございます。真似というのは小説内で同じようなシチュエーションを使うという解釈で間違いないでしょうか？でしたら名前出していただけるなら全然大丈夫です！ (2020年10月24日 2時) (レス) id: a53474b7ec (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 本当はチャットではないんですけど、１番最後の、佐久間の事故に遭うところ辺りを、お名前を出させていただくので、真似させていただけませんか？ (2020年10月23日 20時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なあや。
| 作成日時：2020年8月27日 8時
