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佐久間side
佐｢さっむ...｣
体の熱を逃がさないよう、公園のベンチで丸くなる。
早く着きすぎだよなぁ...
来てくれる保証もないのに、何を期待しているんだか。
会いに来てくれることを期待してマフラーをしないできた馬鹿は俺なんだけどね...
公園は人も少なくて静かだった。
街の方はもっと賑やかなのだろう。
その静けさが落ち着きとともに不安をもたらす。
なんとも言えない孤独感に襲われるような感じがした。
冷えた手を温めるようにはーっと息を吐き出すと、それと同時にどこからか歌が流れはじめた。
それは17時を知らせるチャイム。
Aが時間に遅れることなんてそうそうない。
...来なかったってこと？
分からない。まだ来るかもしれない。
歌も終盤に差し掛かり、もうすぐ17時を過ぎてしまう。
祈るように手を組んで目を閉じる。
すると、ふわりと首になにかを巻かれる感覚がした。
....え？
｢風邪ひいちゃうよ...｣
その声に顔を上げる。
｢って、私が借りてたせいか...ごめんね｣
佐｢...なんで？｣
｢なんでって...返しにきたんだよ。マフラー。｣
Aは困ったように笑った。
｢捨てろってズルくない？そんなこと出来るわけないじゃん...｣
その目はなんとなく寂しそうで。
その違和感には気づかないふりをした。
佐｢...俺の話、聞いてくれるってこと？｣
俺の言葉に、Aは小さく頷いた。
嬉しかった。幸せだった。
...なんて思ってしまったのはどうしてだろう。
返事が決まっていたわけではないのに。
ただ話を聞いて貰えるだけなのに。
でも、どこかで確信していたのかもしれない。
きっといい返事が返ってくるだろうと。
震える手を抑えて、小さく息を吹き出す。
佐｢...今から大事な話するから、よく聞いて｣
Aの瞳が少し揺れたような気がした。
言うしかない。
それは分かっている。
だけど、なかなか言葉が出てこないのは
Aが困ったような顔で俺を見るから。
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なあや。(プロフ) - りなぷのれんくんさん» 読んでくださりありがとうございます！私の書いた物語で涙していただけるなんて...本当に嬉しいです...！本当にありがとうございました！ (2021年3月7日 7時) (
レス) id: a53474b7ec (このIDを非表示/違反報告)
りなぷのれんくん(プロフ) - 号泣しました。まじでお話の作り方がうますぎて、なんていえばいいか分からないんですけど、めちゃくちゃいい話しすぎました、、、 (2021年2月13日 7時) (レス) id: 4c35f66251 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - なあや。さん» ありがとうございます！ほぼ同じ台詞を使ったりしようと思っていますので、もしよければ、『引きこもりの彼』という作品にてご確認いただけたらな、と思います。本当にありがとうございました！ (2020年10月25日 8時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
なあや。(プロフ) - momoさん» コメントありがとうございます。真似というのは小説内で同じようなシチュエーションを使うという解釈で間違いないでしょうか？でしたら名前出していただけるなら全然大丈夫です！ (2020年10月24日 2時) (レス) id: a53474b7ec (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 本当はチャットではないんですけど、１番最後の、佐久間の事故に遭うところ辺りを、お名前を出させていただくので、真似させていただけませんか？ (2020年10月23日 20時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なあや。
| 作成日時：2020年8月27日 8時
