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深澤side
やっぱりさー...
深｢華がねえよな...｣
岩｢...なんだ？文句か？｣
そう答えるのは岩本照。
中学からの付き合いで今は隣のクラス。
中学の時は部活も一緒でそれなりに仲良くしていた。
宮｢嫌ならどっか行ってもいいけど？｣
深｢勘弁してください...｣
いい声で辛辣なことを言う彼は宮舘涼太。
彼とも中学のころから仲が良かった。
深｢てか今まで2人で飯食ってたの？｣
岩｢うん、同じクラスだしね｣
宮｢どっかの誰かさんに翔太とられたからね｣
岩｢え、俺翔太の代わり...？｣
宮｢...いや？｣
深｢図星じゃん｣
岩｢ふっかうるさい｣
深｢えぇ...｣
昨日Aから｢明日からお昼一緒に食べられない｣と言われた。
ひとりで食べるのも悲しいしなぁ...
ということで今日から照と舘さんのところで食べることにした。
深｢男ばっかで寂しくねえの？｣
岩｢お前らだって、女いるっつってもAだろ？変わんねえよ｣
深｢お前！Aだってかわいい女の子なんだからな！｣
宮｢ふっかうるさいよ、振られたくせに｣
深｢まだ振られてねえし！！！｣
ほんとにこいつらは人のことバカにして...
それでもくだらないことを話してるうちに自然と心が晴れる。
宮｢...んで？なんか心当たりないの？｣
急に真面目な顔をする舘さん。
深｢心当たりって？｣
宮｢Aに何かしちゃったとか？｣
｢理由もなく約束破る子じゃないでしょ？｣
岩｢ふっかなんかやらかしたの？｣
深｢なんもしてねえよ！...たぶん｣
あの日のことはやらかしには入らないよな...？
岩｢Aのことだから新しい男でも出来たんじゃね？｣
宮｢それもなくはないね｣
深｢...実はさ｣
小さく呟く俺の方を不思議そうに見るふたり。
岩｢何？やっぱやらかしたの？｣
深｢いやちげえよ！｣
深｢でも昨日...｣
深｢Aから男物の香水の匂いした｣
岩｢もうそんなの確定じゃん｣
宮｢照、まだ分からないから...｣
傷ついた顔をした俺に気づいた舘さんが照を止める。
深｢...てか知ってるような気がするんだよなぁ、あれ｣
岩｢...俺らじゃねえよ？｣
ちょっと目線を送っただけで不安そうに否定する照がおかしくて思わず吹き出した。
深｢あー、腹いてえ｣
岩｢笑わないでよ｣
口を尖らせる照は子供みたいで可愛かった。
...ほんとにあれは誰の匂いなんだろう。
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作者名：なあや。
| 作成日時：2020年5月24日 2時
