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Aside
「...佐久間?」
向「あの人佐久間って言うん?」
指の先をたどっていけば確かにそこにいるのは佐久間。
でも、違うかもしれない。
「どの人のこと言ってる?」
向「あれや、あの金髪の背が低めの...」
...確実に佐久間だ。
あの辺一帯に金髪なんて一人しかいない。
でも、佐久間は彼氏なんかじゃない。
「佐久間なら彼氏じゃないけど...」
向「あれ?そうなん?」
「なんでそう思ったの?」
向「あの人な...」
「ん?」
聞き返せば口角を上げる康二くん。
向「さっきから俺らのこと睨んでんねんで。」
「え?」
向「俺らが仲良く話してるの見て、嫉妬してるんちゃうかな」
「...そんなのありえないって」
向「分からへんよ?その佐久間っていうひと、Aちゃんのこと好きなんちゃう?」
にやにやしながら話す康二くん。
向「めめも見てたやろ?」
目「あー、うん。俺もそれ思ってた。」
向「ほら!めめが言うんやから間違いない!」
「そんな事言われても...」
楽しそうに話す康二くんと目黒くんに対して、私の心は沈んでいく一方だった。
佐久間が私のこと好きなんて、絶対ありえないもん。
だから、あんまり期待させないでよ...
「とりあえず、注文伝えてくるね」
私は逃げるようにその場から去った。
でもやはりさっきの2人の話が気になって仕方ない。
ふと佐久間がいた方向を向いてみる。
ドキン
私が向いた方向にはまだ佐久間がいて
視線がぶつかった。
すぐにそらされてしまってけれど
その一瞬がすごく長く感じて
目が合っている間
世界が動きを止めたかのような錯覚に陥った。
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作者名:なあや。 | 作成日時:2020年6月28日 2時