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阿部side
二｢えー皆さんもようやく慣れてきた頃かと思いますが、もうすぐ文化祭が始まります｣
入学して約1ヶ月半。
だんだん高校生活に慣れて、クラスの雰囲気も良くなってきた頃。
この学校では6月に文化祭があるらしく、それに向けた準備が始まる。
二｢じゃあ学級委員中心に色々決めてくださーい｣
そう言って俺のところに来ると｢ほら、さっさと前出て｣と言う先生。
阿｢先生が座りたいだけじゃないっすか｣
二｢ちげぇよ、俺は岩本と話したいの〜。ほらどいて｣
阿｢結局座るんじゃないっすか...｣
教卓の方を向くと、Aさんは既に資料に目を通しているようだった。
阿｢なんか決まりとかある？｣
｢んー、特に何もないけど...企画が被ったら先輩優先ってことぐらいかなぁ｣
阿｢了解｣
てか、書記いなきゃだめじゃん。
阿｢先生、照書記なんですけど｣
二｢えー、俺岩本と話したいのに？｣
岩｢んじゃ俺呼ばれたんでいってきますね｣
二｢何逃げようとしてんだよ。もう1人いただろ？佐久間、行け｣
佐｢えー、照もじゃないですかー｣
二｢岩本は俺と話すんだって｣
岩｢まじで助けて...｣
二｢何？なんか言った？｣
照は先生に捕まってしまって、佐久間だけが前に出てくる。
阿｢意見が出たら黒板に書き出してもらっていい？｣
佐｢了解でやんす〜｣
佐久間がいるということで、Aさんには今回は進行の補助にまわってもらうことにした。
阿｢なんか案ある人いませんか？｣
『定番だけど、お化け屋敷とか楽しそう！』
『私は飲食系がいいかなぁ』
たくさんの案があがる。
渡｢ちょっと待って、佐久間それなんて書いてあるの？｣
佐｢え？これ？飲食系｣
阿｢...それだと飯食系だね｣
佐｢え！？漢字違う！？｣
佐久間のミスに笑いが起こる。
Aさんも口元を隠して静かに笑っていた。
阿｢まあ佐久間には頑張ってもらって、とりあえず進めますね...他に何かある？｣
『はいはいはい！喫茶店やりたーい！』
『いいじゃん！喫茶店！』
『楽しそう！！』
ひとりの女子が出した意見に盛り上がるみんな。
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作者名：なあや。
| 作成日時：2020年6月28日 2時
