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阿部side
てか、早く進めなきゃ。
阿｢はい、どんどん決めていきます！まずは...書記と会計かな？ふたりずつです。じゃあ書記やってくれる人！｣
みんなまだ様子を伺っているようで、なかなか手が挙がらない。
この調子で時間内に決まるかな...？
佐｢じゃあはい！！俺やる！！｣
そう言って手を挙げてくれたのは佐久間。
阿｢佐久間ありがと〜。じゃあもうひとり、｣
佐｢あ、照も一緒にやるよ！｣
岩｢は！？俺体育委員、｣
阿｢照ありがとな！じゃあ書記は佐久間と照で。用紙取りに来てくださーい｣
そう言うとすぐに立ち上がる佐久間。
他の委員会を希望していたらしい照は不貞腐れた顔をして、先生に笑われていた。
だけど有無を言わさず決めてしまえばこっちのもん。
｢...じゃあ、この紙に記入、よろしく｣
佐｢...うん｣
...なんだろう。
このふたりにすごく距離を感じるのは気のせいかな...？
でもそんなことを気にしている暇もないため、仕事に集中した。
阿｢んじゃあ、次会計！｣
｢『はーい』｣
同時に手を挙げたふたり。
阿｢えっと...｣
渡｢渡辺と宮舘でーす｣
阿｢あー、ありがと！他にいる？....いなさそうだから、じゃあ会計はふたりに決まりで！｣
阿｢つぎは...｣
そのあとも全て順調に決まっていった。
二｢よし、ふたりともお疲れ。だいぶ時間余ったからあと自由に話してていいぞ〜｣
先生の言葉を合図に一気に賑やかになる教室。
阿｢Aさん、おつかれさま！｣
｢阿部くんこそ、ごめんね？ほとんど任せちゃって...｣
阿｢ううん、Aさんの方が働いてたでしょ？｣
黒板へのメモだけじゃなく、照の質問にまで対応してたAさん。
ふたつのことを同時にできる、すごく器用な人だと思った。
そして賢さがにじみでていた。
｢全然。阿部くんと一緒だとすごく心強いなって思った。これからよろしくね？｣
阿｢うん、よろしく｣
Aさんは笑顔を見せると、自分の席に戻っていった。
岩｢...阿部、顔｣
阿｢え？なに？｣
岩｢にやけすぎ。引かれるよ？｣
阿｢うわ、まじで...？｣
そんな俺を見つめる佐久間の視線には気がつかなかった。
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作者名：なあや。
| 作成日時：2020年6月28日 2時
