[Elext City] Ⅲ (ページ7)

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Hika《…どういう意味だ？》
Fuka《どうにもならないでしょ、…俺たちは、もう「生きてない」んだからさ》
Hika《ふっか？》
Fuka《照は気にしなくていいよ》
Juri《……何で、覚えてないんですか…》
項垂れるように呟かれた悲し気なJuriの声に、Fukaはまた宥めるように優しく声をかける。
仕方がないのだ、と。誰も悪くないと言う言葉も、Juriにはあまり響いていないようだった。

rau♡《…いた、》
背後から声が聞こえて来たのはその時だった。
Fuka《rau♡！どうして？》
rau♡《すみません、通してください、お話を聞きたいんです》
Hika《お話？》

ラウールは人型バグの元まで歩くと、ふぅ、と1つ息を吐く。
rau♡《お話を聞かせてくれませんか。人型さん》
Juri《お前、阿部さんの部下…離れて、離れてください！》
ラウールの正体に気付いたのか、Juriがラウールを後ろから拘束してバグを逃がそうとする。
rau♡《違う、僕は人型さんを消そうとする為に来たんじゃないんです！》

s@ku《樹、■してあげて》
解読機械で読み取った声は酷く落ち着き払っていた。
Juri《でも、》
s@ku《大丈夫、この子■多■、悪■■じ■■■■思うから》

渋々と離された手のまま、ラウールは人型と人型が優しく抱える、顔が伏せられた人物に目を向ける。
rau♡《…人型さん、何があったんですか。貴方は何が目的で…その人は、》
s@ku《これが、こ■世界の「実態」■よ》
優しく顔が伏せられた人物の髪を撫でる人型は、少し切なげに呟いた。