[Elext City] Ⅲ (ページ3)

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Fuka《うげ、ご丁寧に妨害プログラムまで張られてるよ》
Hika《侵入者か、見張りしてた奴等は、》
Fuka《それさえも跳ね退けるような奴だった、って事でしょ》
Juri《――っ》
Fuka《Juri！何で来ちゃったの！待っててって言ったのに！》
Juri《……》

Hika《ふっか、Juriを守ってろ。全員動くんじゃねえ、動いたら斬れるぞ！》
そんな怒号と共に、Hikaは持っていた聖槍をドームの前で、まるで妨害プログラムを斬るかのように振り回す。
俯いたJuriの顔を見て、Fukaは「大丈夫、ちゃんとJuriが見つけてくれた方も行くからね」と優しく、宥めるように声をかけた。

《―――ぅ、ぁぁあああ!!!!!》
ドームの中から誰かの苦痛の悲鳴が聞こえた。
その声に、FukaもJuriも呼応するように顔を上げる。
聞き覚えがある、いいや聞き覚えしかない声、久しぶりに聞いた声だった。

Fuka《ひかる！》
Hika《わかってる！》
やはり高度な妨害プログラムが張られているのだろう。
徐々に解除しているとはいえ、少し時間がかかっているようだ。

Hika《このプログラム…》
その最中、誰にも聞こえないような小さな声でHikaが呟いた。
またあの時に感じた、形容しがたい違和感にそれでも今この前みたいになる訳にはいかないと懸命に槍を振るう。
Hika(…まさか、)
一瞬手を止め、何故思いついたかはわからないが浮かび上がった振り方でプログラムを突破する。

カキン、という音が鳴り、残っていた妨害プログラムが崩れ落ちる。
Hika(…何故、懐かしいなんて)
不意に湧き出てしまった場違いな感情に戸惑ったが、生憎今はそれどころじゃない。
Hikaは、開いたドーム内の方へと入り、侵入者の方に刃を向けた。