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＊ ページ19
きっと自分たちが安全にDIVE出来るような、そんなシステムを作ったら戻って来てくれるだろうか。
阿部が[Elext City]に多大な想いを持っていた事はラウールにもわかっていた。
だから、自分が頑張って、安全なDIVEシステムを作って、阿部の居場所を守って、そうしてまた阿部が戻って来てくれたら。
ラウール(…その時は、あの時の事もちゃんと謝って、)
今度は一緒に手を取り合って、みんなが楽しめるコンテンツを作っていきたい。
そんな思いを胸に秘めながら、ラウールはまだ背後でぎゃいぎゃい言い争いをしている向井の声をバックグラウンドに、作業の手を進めた。
「……それでも、諦めないから」
◇
◇
《……っ、！？》
《……どうして…会社をお辞めになったんじゃ、》
《――っ、それは、駄目、絶対に、駄目です…！》
《…ぅ、わかった、わかりました！…わかり、ましたから……あの人を、もう苦しめないで…》
《……お、れが、俺が、…やります…》
◇
◇
設計図を見た男はその紙を横に裂いた。
ちぎられた設計図はひらりひらりとその僅か数秒の滞空時間と共に床に落ちる。
ぐしゃり、と、床に落ちてからまだ間もないそれは踏まれ、白紙の紙にまたペンで汚れを入れる。
【その青写真の上に「彼」は、】
終
▷END→「2:TRUE END」
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年11月9日 16時
