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｢Aチビなのに足元見えへんの？(笑)｣
整った顔の、綺麗な唇から出てきた言葉はまったく綺麗じゃなくて…。
｢チビで悪かったね！｣
｢あはは(笑)ごめんって(笑)｣
まぁ、助けてもらったし。
ここは許してやるか。
そう思った矢先…。
｢A、あんま大きい声で言えへんけど…食べる量減らした方がええで？｣
｢はぁ！？｣
｢多分俺の方が軽いで(笑)｣
｢うっざ！！｣
亮が細すぎるだけだし！
ブスっとした顔で歩いていると、真奈と丸ちゃんと大倉がニコニコしてこっちを見ていた。
｢……何｣
｢いや〜、可愛いいカップルやな〜思て(笑)｣
｢カップル？｣
｢亮ちゃんとA、お似合いやで〜(笑)｣
｢ちょ、大倉、お前ほんま黙れ！｣
大倉を追いかける亮と、亮から逃げる大倉。
真奈と丸ちゃんと安田くんが笑いながらそれを見守る。
｢あんたももうすぐリア充かもね｣
｢え？何で？｣
｢んー、なんとなく。占い1位だったんでしょ？｣
｢そういうことね(笑)絶対無理だわ(笑)｣
私がリア充になることなんてないよ(笑)
安田くんとまた付き合うなんて絶対ない。
いくら占いが1位だろうがそれは無理だなー。
チラッと真奈と丸ちゃんを見ると、幸せそうに笑っていた。
これが恋人か。
｢いいなぁ｣
ポロッと出てきた言葉は、青を侵略しているオレンジ色の空に溶けた。
二人の記念日はお祝いしなきゃ。
｢亮ちゃ…ほんまに、ごめんってぇ……｣
｢お前が…アホなこと、言うからやぞ…｣
数メートル先では、大倉と亮が息切れしながら言い合っていた。
なんだかんだ仲良しなんだなぁ。
平和だった1日がもうすぐ終わる。
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作者名：ゆ | 作成日時：2018年4月21日 18時
