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ここまで読んでくれた方はお気づきだろう。
私は、まだ安田くんに好意を持っている。
別れた理由は話すと長くなるが、簡潔に述べるなら｢束縛｣だ。
何故束縛(？)したかというと、自分に自信が無いから。
私よりも可愛い子、頭いい子、運動神経いい子、面白い子は腐るほどいる。
なのに、私なんかを選んでくれた安田くん。
いつ捨てられるか分からない。
だから安田くんが他の女子と話すのを見るのが嫌だった。
それが安田くんに伝わっちゃって、フラれました…。
｢あ、A、これ宿題な｣
｢ありがとうございますイケメンモアイ様！｣
｢モアイは余計や(笑)｣
気づいたら下駄箱で靴を脱いでいた。
そして亮から宿題を貰う。
隣のクラスだから廊下で渡せばいいのにな、とか思いながら受け取る。
教室に入ると、丸ちゃんと大倉がいた。
｢A〜！おはよぉ！｣
｢今日もちっちゃいなぁ(笑)｣
｢おはよ、丸ちゃん！大倉は黙れ｣
丸ちゃんの笑顔に癒され、大倉といつもの軽い喧嘩をする。
安田くん嫉妬するかな〜、なんてありえない妄想をしながら席に座る。
私は1番後ろの席だから、教室が見渡せる。
つまり、安田くんも視界に入るわけだ。
｢まーた見てる｣
｢ち、違うし！｣
｢え？見てるって言っただけだけど…何見てたの？(笑)｣
｢…んもー！真奈！｣
カマをかけられ安田くんを見てたことがバレた。
中学校からの友達である亮と真奈は、、私が安田くんと付き合ってたこと、まだ安田くんを好きなことを知っている。
そのためちょこちょこいじられる。
丸ちゃんと大倉は私が好きなことだけ知っている。
｢……よし｣
宿題の丸つけをして、テキストを閉じた。
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作者名：ゆ | 作成日時：2018年4月21日 18時
