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亮から貰った麦茶は、一応カバンの中にしまっておいた。
なかなか冷たい。
最近暑くなってきたし、丁度いい。
授業も無事に終わり(宿題も終わらしたし)、お昼ご飯の時間。
今日は弁当を持ってきたが、みんなが食堂へ行くから私も弁当を持って食堂へ向かう。
……あれ？安田くんがいない…。
｢あれー？やすどこ行ったん？｣
大倉も安田くんがいないのに気づいたしく、無駄に大きい声で安田くんを探す。
｢章ちゃんって、さっき菜穂ちゃんに呼ばれとったで？｣
｢…え？菜穂ちゃん？｣
菜穂ちゃんって…
｢隣のクラスの可愛い子じゃん！｣
｢雰囲気的に告白されるんかなーって思ってん｣
｢菜穂ちゃんなー。確かに可愛いよな｣
｢そうか？｣
｢あ、亮には他の子がいるもんな♡｣
｢黙れ！｣
待って待って。
安田くん、菜穂ちゃんと付き合ったりしない？
あんな可愛い子勝ち目ないよ…！
いや、そもそも同じ土俵にすら立ってないんだけどね？
元カノである私はそんな文句を言う筋合いは無い。
でも……
｢……真奈、｣
｢大丈夫だってー。安田は多分フると思うよ｣
私の気持ちを察した真奈が、ニッと笑い、頭を撫でてくれた。
やっぱり真奈は大人だ。
昼ごはんを食べてる間、色んなとこから安田くんの噂が流れていた。
｢安田、菜穂に告られたって！｣
｢うわー、美男美女…｣
｢菜穂ちゃんならお似合いだなー｣
｢可愛らしいカップルだよね！｣
色んなとこから聞こえてくる、その一言一言に泣きそうになる。
朝の占いのランキングは、やっぱり当たらないのかな。
1位って言ったくせに……。
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作者名：ゆ | 作成日時：2018年4月21日 18時
