8UPPERS ......Another Story Film 3 (ページ4)

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飲み物ページ4

Johnny side.

昨日洗ったグラスを磨いていると、
普段はお寝坊さんぎみのToppoが
起きて来た。凄く珍しい。
「おはよー。降りてくるの、早ない？」
挨拶をすると、ほわぁっとした笑顔をした。
「おん、なんか気が向いてな」
「なんかあったん？」
すると、Toppoは情報屋に頼んで
Nominativeについて調べていたことを
教えてもらった。

「役に立ちたいって、
Toppoは充分たってるよ。
その台詞は俺のもんやで？」
皆に比べて弱い自分は、戦闘になると
後ろへ下がるようになる。
そんな自分の不甲斐なさは、
重々自覚している。
「そんな事ないで？Johnnyの情報は
いつも正確で頼りにしてるんやで!!」
いつもより少し高めの声が
気分が沈みかけた俺を救ってくれた。
「ありがとう!!」
「じゃ、俺Jackyのとこ、
行ってくるなぁ」
手をひらつかせながら、去っていく背中。
「どつかれへんようになぁ」

Toppoの姿が見えなくなってから、
俺はさっきの話を反芻する。
こうして考えてみると、
俺は“横山裕”という人物については
よく分かっていないことに気づく。
彼に限らず、8UPPERSの仮面を取った
他の５人についてはよく分かっていない。
それは、俺が最後に“あの場所”に
来たから、という理由だけでなく、
今まで知る必要がなかったからだ。
互いのプライベートまで干渉していたら、
恐らく8UPPERSは解散していただろう。

-１０分後-
「Johnny!!」
Toppoが帰ったきた。
「なんやー？」
最後のグラスを置いて、普段使いの
Toppo専用マグカップを取り出す。
「俺のも出してくれへんか？」
Jackyは降りてくるなり、カウンターに座る。
「二人ともいつものでいい？」
「おん」
「頼むわ」
俺はJackyにアイスコーヒーと砂糖一本、
Toppoにアイスティーと輪切りレモン一個、
自分のグラスには冷たい麦茶を注いだ。