いーとみー外伝 (ページ4)

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２-③ ページ4

そっと彼女をベッドの上に上がらせ座らせる。

一人では広く感じたベッドも二人なら丁度いいか何なら狭いくらいにも思えたんで、このベッドずっと二人で使いたいなぁと思った(今思えば何て大胆な考え方なんやと思うけど)。

「なにするのー？」

非日常にすっかり目が覚めたらしいご令嬢はその細い足をパタパタやってる。

「…じっとしとってくださいね」
「うん、わかった」
「は、初めてやるんで、痛かったらごめんなさい」
「だいじょぶ、がまんする」

そう言うと、彼女は大袈裟なほどぎゅっと目を瞑った。
か、可愛ええ…。

そうも言ってられないのでそっと髪に指を潜らせる。

(…うわ)

改めて触ると、その髪は思い描いていた以上にサラサラで艶めいて、イケナイコトしてる気分になって、すごくド○○キした。

そっと、さっきのイメトレと同じ様に手とブラシを動かす(ブラシは毎朝彼女の髪を梳かすために常備している)。

そして、編み込んだ後、コンビニで一緒に買ってたヘアゴムを使って髪を軽く纏めた。

…うん、ええ感じ…かも。
見れても横顔やからあんまりわからんけど…可愛い、んとちゃうかな。

「…出来た
ほんまは、アイロンとかでカールさせてからやったらもっと可愛いんやけど」

キョトンとした顔の彼女。
…ああ、そうか。見えてないから。

「そこに姿見あるから見てみ？」

鏡がある方を指差すと彼女はぴょんとベッドから飛び降りてとことこと姿見の前までとことこ駆けてった。

そしてはっ…と小さく息を飲む。

「すごい…！すごいすごい安田！可愛い！」
「ほんま！？あっ、ですか！？」
「可愛い！お姫様みたい！」

彼女はすごいすごい言いながら姿見の前でくるりと回ったり髪を揺らしたりする。

うん…ほんまにお姫様みたいや。俺のお姫様。